ドナー・サークル」カテゴリーアーカイブ

海外におけるソーシャル・ファイナンスの最新動向を知る一冊

この情報ボックスの主なテーマの一つは、社会的インパクト投資や社会的インパクト債など、スケールやインパクトを志向するソーシャル・セクター団体をターゲットとしたソーシャル・ファイナンスの最新動向を紹介することです。この情報ボックスを開始したのは、私が2012年にジョンズ・ホプキンス大学市民社会研究所で客員研究員として滞在している際、海外で急速に拡大しつつある新たな手法をぜひ日本の方々に広く知っていただきたいと考えたからです。 続きを読む

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アジアで発展するギビング・サークル

フィランソロピーの新しい潮流の一つにギビング・サークルがあります。これは、数十名から多い場合には100名以上の仲間が集まり、少額の資金(通常は数十万円程度)を出し合ってファンドを作り、毎年、自分たちが支援したいプロジェクトに助成を行うというシステムです。 続きを読む

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毎月100ドルで世界を変えるグローバルネットワーク

ニューヨークタイムズがAwesome財団のニューヨーク支部の活動をレポートしています。Awesome財団というのは、2009年にボストンから始まったグローバルなフィランソロピー・ネットワークです。でも、スーパーリッチの集団ではありません。普通の人たちの集まりです。仕組みは簡単。毎月100ドルを寄附できる理事会メンバー(Trusteeと呼んでいます)を最低10名集めて登録すれば、財団の支部を作ることが出来ます。そして、毎月、1000ドルのグラントをAwesomeなプロジェクトに寄附する。それだけです。Awesomeというのは「素晴らしい」とか「凄い」という意味。もちろん、何がAwesomeなのかを決めるのは、各支部の理事たちです。 続きを読む

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女性のギビング・サークル活動が変えるフィランソロピーの風景

ニューヨークタイムズ誌が米国で発展している女性主導のギビング・サークルを紹介する記事を掲載しました。ギビング・サークルというのは、個人が自発的に集まったり、学校や教会、コミュニティなどを拠点に集まったりして少額の資金を出し合い、NPOや社会起業家を支援する活動です。米国では、多くの女性によるサークルが組織されていて、活発に活動しています。一人あたりの寄付額は多様で、年間300ドル〜500ドルぐらいのところもあれば、5000ドル〜25,000ドルのレンジのところもあります。ただ、共通しているのは、女性達が、自分たちの意志でサポートする団体を決め、次世代の育成や女性のエンパワーメントに積極的に取り組んでいること。しかも、彼ら自身も、ネットワーク化を通じて、自分のキャリアステップに役立てています。

ギビング・サークルは、まさに「ソーシャル」時代の新しい草の根フィランソロピーのあり方を示していると思います。日本でも、女性のキャリア・ネットワークや大学の同窓会など、様々な組織が活発に活動していますから、こういう既存の団体をベースに、「ギビング・サークル」活動が動き出すと良いですね。

http://www.nytimes.com/2013/11/08/giving/giving-circles-more-impact-to-go-around.html?smid=fb-share&_r=0

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アジアで拡大するギビング・サークル運動

ギビング・サークルというのは、個人が集まって資金を出し合い、特定の目的のための寄附を行うという仕組みです。米国では、コミュニティ財団やコンサルティング団体がホストになり、こういうサークルを組織しています。もちろん、完全にコミュニティの仲間同士による自発的なギビング・サークルというのもあります。例えば、ニューヨークのアジア女性ギビング・サークルは、ニューヨークで働くアジア系アメリカ人女性のミッドキャリアが集まり、同じニューヨークのアジア系女性の支援を行うための寄附を行っています。これ以外にも、大学や都市、エスニックグループなどの仲間が集まって、様々なギビング・サークル活動が展開されています。一人あたりの寄付額は少なくとも、50人とか100人とかの人間が集まれば、インパクトを持った支援を行うことが可能だというのが魅力の一つです。 続きを読む

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WDN (Women Donors Network)

米国では、多くの女性が企業家として成功しています。彼らの多くは、フィランソロピストとして、女性の社会進出の問題にも取り組んでいます。また、富豪夫人として、フィランソロピー活動に積極的に取り組んでいる人たちもたくさんいます。実際のところ、富裕層のフィランソロピー活動の多くは、夫人たちによって支えられています。 続きを読む

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アジア女性ギビング・サークル

先ほど紹介したギビング・サークルは、いろいろなソーシャル・ネットワークをベースにしています。例えば、ニューヨークにあるアジア女性ギビング・サークルは、「アジア系アメリカ人/太平洋諸島フィランソロピー・ネットワーク」という全国組織をベースにしつつ、ニューヨークの女性起業家やキャリア・ウーマンが集まってできたサークルです。アジア系アメリカ人女性が、ニューヨークで、アートを通じて女性の社会的地位を向上させるプロジェクトに支援していますが、2006年立ち上げ以来、すでに40万ドル以上の支援を行っているとのこと。 続きを読む

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ギビング・サークル:市民によるグラント・メイキング

話が少し大きくなりました。もう少し、普通の人が気軽に参加できて、でも既存のプログラムへの寄付ではなくて、少しインパクトのあることができるようなシステムはないでしょうか。こういう発想から、最近、米国で注目を集めているのが、ギビング・サークル。一人が100ドル寄付してもそのインパクトは限られていますが、200人が集まれば、2万ドルの寄付になります。このサイズなら、より戦略的なグラントメイキングができますよね。 続きを読む

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Women’s Funding Network

女性の話題が出たので、関連するトピックを幾つか。

米国では、同じ関心を持っているフィランソロピストが集まってネットワークを形成するということが日常的に行われています。もちろん、女性フィランソロピストのネットワークもあります。大学やコミュニティレベルでも、女性フィランソロピストのネットワークが作られていますし、グローバルなレベルでもネットワークがあります。

フィランソロピー研究の中にジェンダーに基づく寄付行動の分析がありますが、そこでも、女性の方がよりフィランソロピーの志向性が高いという結果が出ています。やはり、未来のフィランソロピーを担うのは女性でしょうか。実際、開発や貧困問題でも、女性のエンパワーメントが鍵となるのは先進国も開発途上国も共通ですから、女性が女性を助けるというシステムを作ることは、結局、社会全体の改善につながっていくのです。

一例として、Women’s Funding Networkをご紹介しておきます。

http://www.womensfundingnetwork.org

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