BALLE (Business Alliance for Local Living Economies):地元企業家ネットワークで地域経済を活性化する(SMR特集2)

「スモールマート革命(SMR: Small Mart Revolution)」に関係したトピックの第二弾は、著者のマイケル・シューマンが理事を務めているBALLEというネットワークについてです。日本語では「地元生活経済のためのビジネス連合」とでも訳すのでしょうか。「地元優先」「起業自立」「コミュニティ資本」「共に学び・向上する」を理念に2001年に設立され、全米各地で地元の中小企業を軸に地域活性化を目指す人達のネットワーク化を目指した運動は、今や、全米3万人のイノベーターが参加し、80の支部を持つネットワークに成長し、45万人の雇用を生み出すまでになっています。

BALLEの基本は、各地で、地産地消、地域通貨、地域金融、地元起業支援、中小企業を軸とした経済、スマート・コミュニティなどを実現するためにベスト・プラクティスを共有し、マニュアルを作って各地で運動を組織していくダイナミズムにあります。行政が上から作った支援組織では、絶対に生み出すことの出来ない熱気と現場に即した智恵がBALLEを支えていると言っても良いでしょう。

彼らが開発したマニュアルには、地元優先キャンペーンの組織のやり方や草の根主導の経済開発マニュアルなどがあります。また、前回紹介した「漏損分析」を実際に行うための計算ツールもオンライン上で提供しています。これらのツールは、残念ながら有料なのですが、一つ、BALLEの入門もかねたCommunity Action Kitは無料でダウンロードできるので少しご紹介しておきましょう。わずか17ページの短いパンフレットですが、「地元にプライドを植え付ける」「地元(しかもエコ)起業を育てる」「地産地消(しかも持続可能)」「地元投資」の4つの章から構成されたこのパンフレットは、全米各地から集めた膨大なベスト・プラクティスをまとめていて、とても良いガイドブックになっています。しかも、さらなる情報リソースのリストもつけられていて、役に立ちます。

例えば、彼らが提案する「ピッチフェスト」は、地元の起業家が集まって、一人3〜5分で自分のビジネス・プランをプレゼンし、集まった人達からの投資を募ると言うイベントです。イベントは、軽食やドリンクが出され、参加者も投資家と言うよりは普通のコミュニティの人達が参加して、お祭りのような感じにします。ガイドブックでは「持ち寄りパーティー」のようなものにするとよいとアドバイスされています。もちろん、フェストの勝者には、スタートアップの資金が提供され、また関心を持つ投資家が出てくれば、さらにその後の資金提供も夢ではなくなります。こういうイベントを通じて起業家が互いに学び、かつ潜在的な投資家とのネットワークが生まれ、さらにコミュニティ全体も活性化される・・・。アメリカの草の根パワーを実感できます。

http://bealocalist.org

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