米国助成財団センターが米国助成財団の最新統計資料を発表

米国助成財団センターが 「Key Facts on US Foundations 2013」を発表しました。これによると、2011年に、米国の財団総数は81,777、総資産額は6,220億ドル、助成総額は490億ドルとなっています。2012年度の助成見込みは509億ドルで緩やかに助成額が伸びていることが伺えます。なお、米国の寄附総額における財団の寄附額は16%。やはり圧倒的に大きいのは72%を占める個人寄附になります。

また、財団の助成の中間値は28,462ドル。日本では、300万円近い助成はかなり大規模な助成の部類に入りますが、米国ではこれが中間値になります。最大助成額は、ゲーツ財団がジュネーブを拠点とするワクチンと免疫に関するグローバル・アライアンスに5年間で9億6700万ドルのコミットをしたもの。ちょっと桁が違いますね。

同報告書では、これ以外にも様々な興味深い動向が記載されています。 例えば、財団の支援先では、保健医療分野が28%、教育20%、文化芸術14%、人的サービス14%、公共政策他9%、環境・自然保護6%、国際関係3%、自然科学・工学2%、宗教2%、社会科学1%となっています。日本の財団が、奨学金や研究助成に重点を置いているのに対し、米国の財団は、明確に社会的分野に重点を置いていることがわかります。

今回の調査で、私が最も面白いと思ったのは、支援形態別の統計。プログラム支援が55%と引き続き高いですが、一般管理費支援が29%、資本支援が21%、研究支援が17%、使途を特定しない支援が17%となっており、米国の財団セクターでは、必ずしも特定のプログラムにこだわらない、キャパシティ・ビルディング支援やスケールアップ支援が拡大してきていることがわかります。この点、日本の財団セクターもぜひ追随して欲しいものだと思います。

これ以外にも様々なデータを見ることが出来ますので、ご関心のある方はぜひ以下のサイトをご覧下さい。

http://foundationcenter.org/gainknowledge/research/keyfacts2013/

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