ソーシャル・ファンドレイジングの新ツール

ソーシャル・メディアの登場により、ファンドレイジングの世界は一変しました。寄附をお願いする手紙を書き、ファンドレイザーが資産家を訪問して寄付を依頼し、あるいは会費制のファンドレイジング・イベントを開催し、という従来型のファンドレイジングから、フェイスブックやツイッターを使ったファンドレイジングへ、さらに、よりソーシャルな参加型ファンドレイジングへと進化を遂げています。

ドナー・ドライブが新たに発表した「参加型ファンドレイジングの現状2015」は、自社データに依存しているために客観性に欠ける嫌いはありますが、この潮流を説得的に提示しています。この報告によると、参加型ファンドレイジングは、急速に寄附市場でのシェアを伸ばしています。特に、これから収入が拡大する20代から30代がスマートフォンを活用して参加型ファンドレイジングを行っている割合が高いため、今後、この市場は高い成長率が見込まれるとのこと。

興味深いのは、同じように成長が期待されているクラウド・ファンディングとのスタンスの違いを明確にしている点。クラウド・ファンディングは、確かにファンドレイジングの有力なツールですが、ソーシャルなつながりがない分、詐欺の可能性が高くなりますし、何よりも寄付行為は、理念やアイディアに対してというよりも、人間関係に対するものだという基本部分が希薄なため、ソーシャル・ファンディングの方がより着実な成長が見込まれるという議論は面白いと思いました。

このレポートを発表したドナードライブは、ソーシャル・メディアを通じた参加型ファンドレイジングのための統合的な支援ツールも提供するとのこと。NPOが今まで蓄積してきたCRMデータをそのままこのドナードライブにリンクさせた上で、様々なキャンペーンを行うことが出来るそうです。これから、こういう支援ツールはどんどん発展していきそうですね。

http://www.donordrive.com/blog/what-matters-in-fundraising-today-check-out-our-report/#.Vkl8YYRUAVx

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