金融規制の強化がもたらす金融排除

ソーシャル・ファイナンスにおいて重要な役割を担うマイクロファイナンス。その基本的な目的は金融包摂にあります。これに関連し、金融包摂のためのG20グローバル・パートナーシップ(GPFI)が、最近、白書を発表しました。白書では、金融排除がもたらす危険性に改めて警鐘を鳴らすと共に、現在、グローバルに進められている金融規制の強化が、「デ・リスキング」の名の下に金融排除を促進しているのではないかと問題提起をしています。

金融排除は格差・貧困を拡大させます。これは社会の不安定化を招きます。さらに、金融排除により「現金主義」が進めば、マネーロンダリングやテロ資金の温床になる可能性もあります。

また、金融の安定化のために進められている規制の強化は、自己資金比率の割合引き上げなどを通じて金融機関にプレッシャーをかけます。この結果、貸し剥がしなどが進めば「金融排除」につながります。

白書は、FATFなどの金融規制当局に対し、金融排除のリスクについての共通理解形成に向けて作業すること、及び各種規制が金融排除に与える影響を評価するフレームワークの開発を呼びかけています。

概要については以下のサイトをご覧下さい。

http://www.cgap.org/blog/deepening-insights-financial-exclusion-risks

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