民主主義を修復する?:マッカーサー財団の新イニシャチブ

米国の民主主義が機能不全に陥りつつあります。上院を民主党が、下院を共和党が握って、ねじれ状態にある議会は,上院のフィルバスターもあってなかなか意志決定が出来ず、しかも、共和党の度重なる「財政の崖」瀬戸際政策は政府機能を停止させる恐れがあり、経済にも影響を及ぼしつつあります。さらに、前回の選挙では、マイノリティの投票を妨害しようという動きもありました。

こうした事態を憂慮したマッカーサー財団が新たに始めたのが民主主義強化イニシャチブ。基本的にはグラントプログラムですが、そこはマッカーサー財団。「新たなテクノロジーが民主主義制度に与える影響についての政策研究」とか、「デジタルメディアを使った新たな市民社会の構築」など、イノベーション志向のプロジェクトを推進しています。中でも、ユニークなのが、先ほど紹介したChallenge Postを使ったLooking@Democracy Challenge。民主主義の強化をテーマにした短編デジタル作品を募集し、総額10万ドルの賞を与えるというもの。

専門家の狭いサークルだけを対象にしたグラント・プログラムではなく、こういう幅広い層を対象にした革新的なグラント・プログラムはさすが、「天才フェローシップ」で有名なマッカーサーだと思います。まさに、アイディアに支援する、ということでしょうか。

http://lookingatdemocracy.org

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。