英国のチャリティ・エイド財団が毎年発表している世界寄附指標の結果が今年も発表されました。これは、チャリティ・エイド財団が、ギャラップ社の意識調査の結果に基づいて独自に集計したランキングです。集計の基本となる指標は、(1)見知らぬ人を助ける、(2)過去5年間に寄附したことがある、(3)過去5年間にボランティアしたことがある、の3つ。それぞれ、イエスと回答した人のパーセントをスコア化した上でランキングしているとのことです。
で、今年の結果ですが、1位は、ミャンマーでした。特に92%の人が寄附したことがあるとしているのが大きかったようです。やはり仏教国の伝統でしょうか。その後、2位米国、3位ニュージーランド、4位カナダ、5位オーストラリア、6位英国、7位オランダ、8位スリランカ、9位アイルランド、10位マレーシア・・・と続いていきます。英連邦諸国の割合が高いのは気のせい?という気がしなくもないですが、まあ英国の財団の調査だから仕方が無いのでしょう。
では、日本は、というと、残念ながら102位です。見知らぬ人を助けるが28%、寄附したことがあるが24%、ボランティアをしたことがあるが26%で、総合スコアが26%でした。寄附・ボランティアの経験が4人に一人という数字は、たとえば、寄附白書の数字に比べると低いという印象を持ちますが、ギャラップ社の調査データを使っているので何とも仕方が無いという感じです。ただ、日本は寄附もボランティアも、実際にはもっと多くの人が取り組んでいると言うことは、海外向けにもっと発信しても良いのかな、と思います。このあたり、政府の海外広報戦略でも配慮してほしいですね。
ということで、いろいろと問題がある指標ではありますが、たとえば、若者の寄附・ボランティア行動が活発化しているとか、文化や宗教が寄附・ボランティアに与える影響など、いろいろと興味深い分析もあります。ご関心がある方はぜひ報告をご覧ください。
https://www.cafonline.org/…/2015-pu…/world-giving-index-2015