マイクロ・ファイナンスは万能か?

マイクロ・ファイナンスは、貧困削減のための重要なツールとして、近年、急速に拡大しています。しかし、この発展は商業銀行の参入を招き、貸出レートのつり上げや過剰融資によるバブルなどの問題も引き起こしています。そもそも、需要が十分でない貧困コミュニティにマイクロ・エンタープライズが乱立しても共倒れする可能性が高いというのが現状です。

国連NGOリエゾンサービスの記事は、マイクロ・ファイナンスが引き起こしているこのような問題を指摘し、改善を呼びかけています。具体的には、商業銀行の参入規制、現存の機関に対する規制の強化、協同組合銀行や農業信用組合、コミュニティ開発銀行などの整備、最後にインフォーマル・セクターをフォーマル・セクターに取り込んでいくための構造改革などです。

社会的企業もそうですが、近年のソーシャル・イノベーションが背景に持つ新自由主義経済モデルは、時にコミュニティの現実を無視してモデルが先行する嫌いがあります。こういう形の、コミュニティの現状を踏まえたチェック&バランスの議論が重要であることを改めて認識させられます。

http://www.un-ngls.org/spip.php?article4219

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