E- Health Point:インド発持続可能な保健医療モデル

開発途上地域における保健医療サービスの提供は重要な課題です。例えば、安全な飲料水を提供するだけで、保健の水準が飛躍的に向上するのみならず、水くみのために多くの時間を取られる若い女性達の就学率や生産性が向上します。また、早期の予防治療も医療コストを引き下げます。問題は、このような先進国では当たり前になっている保健医療サービスをいかに開発途上国において持続可能な形で提供することが出来るか、にあります。ここに、社会企業モデルが新たな事業分野を開拓できる可能性があります。

インドのパンジャブ地方で活動しているE-Health Pointは、月々1.5ドルの費用で毎日20リットルの安全な飲料水を提供します。また、1回0.4ドルでテレビ会議システムを使った診療サービスを提供し、また薬を処方します。必要であれば、平均0.60ドルで医療検査も実施します。テレビ会議システムや低廉な浄水システムを導入することで、このようにインドの貧困地域においてもアクセス可能な保健医療サービスを提供することが出来るようになりました。

こうした社会企業モデルは、インドのみならず、他の開発途上地域にも移転可能です。しかし、そのためには、(寄附ではなく)投資が必要になります。こうした資金を支えるのが、社会的インパクト投資(忍耐強い投資とも呼びます)です。E-Health Pointをサポートしているのは、アショカやドイツ銀行アメリカ財団などの非営利団体ですが、資金は寄附ではなく投資という形で提供されています。他にも無数の事例がありますが、こうしたE-Health Pointのようなモデルが、今後の開発援助の大きな流れとなることは確かだと思います。

http://ehealthpoint.com

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