前回紹介したSolidarityNYCは、ニューヨークで連帯経済を促進していくために、関係機関にインタビュー調査を行い、これに基づいて、「耐久力のある都市(Resilient City)作り:ニューヨーク市連帯経済における協働の可能性」という報告書をまとめています。「連帯経済」の精神に基づき、調査はすべてボランティアが行っているというユニークな報告書です。
報告書は、連帯経済を促進するための方策を(1)連帯経済の認知度(Visibility)を高める、(2)組織を強化する、(3)経済力を持つ、(4)政治力を持つ、(5)協働のための仕組みを作る、の5つの柱にまとめています。でも、その具体的な内容がユニーク。時間通貨を使ってメンバー団体同士で技能を共有する仕組みを作ろうとか、オフィス共有のための場所を確保しようとか、マーケティングを共同で行おうとか、まさに連帯経済らしさを打ち出したアイディアが出されています。
いつも感じることですが、アメリカのようなネットワーク社会では、協同組合、信用組合、非営利団体、社会企業などの様々なアクターが、それぞれの垣根を越えて、協働することを模索しています。共通のアジェンダの下で、多様性を維持しつつ、それぞれの持ち味を活かして協力していくことが社会的インパクトにつながることを彼らは信じています。第3セクターや連帯経済という包括的なカテゴリーは、アカデミックなものではなく、これを促進するための実践的な概念です。こういう垣根を越えたネットワーキング、日本でも促進されると良いですね。
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