社会的インパクト投資の将来:ロナルド・コーエン卿のウェビナーより

19日に、ハーバード・ビジネス・レビューが 「社会的インパクト投資の将来」というタイトルで、ロナルド・コーエン卿のレクチャーのウェビナーを行いました。とても充実した内容だったのでご紹介しておきます。

コーエン卿は、社会的インパクト投資のパイオニア的存在です。彼は、2000年に社会的投資タスクフォースの議長に就任し、英国政府に社会的投資促進に向けた提言を行いました。2002年に自ら社会的インパクト投資の先駆的存在であるブリッジ・ベンチャーズを設立。さらに、2007年には、社会的インパクト債券の設計・導入に主導的な役割を果たしたソーシャル・ファイナンスを共同で設立しています。コーエン卿が、2010年に提出した「社会的投資:10年を経て」は、社会的インパクト投資の発展とその評価を考える上で貴重な資料と洞察を提供してくれています。最後に、コーエン卿は、2011年に鳴り物入りで設立されたBig Society Capitalの議長でもあります。

そのコーエン卿が、肉声で、分かりやすく社会的インパクト投資の発展と意味、将来について語ったウェビナー。豊富なプレゼンテーション資料も用意されていて、社会的インパクト投資に関係のある人は、必見です。以下のウェブサイトにアクセスすれば、無料で見ることが出来ます。英語も、ゆっくり明確に話しておられてとても分かりやすいです。

なお、コーエン卿は、プレゼンの最後に、ちょっと意味深な発言をしました。次回、英国で開催されるG8サミットにおいて、「先進諸国が社会的インパクト投資の促進に向けて取り組んでいくことをG8サミットの宣言に何らかの形で盛り込んでくれることを希望する。」と発言したのです。もちろん、英国政府とも深く関わりのあるコーエン卿の発言ですから、単なる「希望」で終わるはずがありません。確実に、英国政府の主導で根回しが進んでいると思われます。どうやら、次のG8サミットは、社会的インパクト投資の発展に向けた大きな飛躍の機会になりそうな予感がします。さて、日本政府はどう対応するでしょうか。

http://stream1.krm.com/Mediasite5/Play/25ce59a03fd540f99a41fb4f82ae65c31d

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