米国の大型財団の多くは、2000年代に入り、キャパシティ・ビルディング・サポートを拡大させつつあります。理由は、真に経営能力とイノベーションを持ったNPOや社会的企業の経営基盤を強化することが、より持続可能で幅広いインパクトへとつながるからです。もちろん、その背景には、ベンチャー・フィランソロピーの手法が普及してきたことも見逃すわけにはいきません。
このような財団の中でも、パッカード財団は戦略的にキャパシティ・ビルディングに取り組んでいて注目されます。彼らは、プロジェクト支援に加えて、グランティーに対するキャパシティ・ビルディング支援も行うことにより、グラントのインパクトの最大化を図っています。パッカード財団のOE Wikiは、このようなキャパシティ・ビルディング支援の過去の経験の蓄積をオンライン上で公開し、広く財団、NPO、社会的企業に役立てようというプロジェクトです。
Wikiには、様々なリソースがリンクの形で掲載されています。インパクト評価、リーダーシップ/コーチング、ガバナンス、競争力を保つ組織文化、戦略的計画策定、資金調達、NPOの財務経営戦略、対外コミュニケーション、評価、ネットワーク拡大、ソーシャル・メディアの活用などなど、日本のNPOや社会的企業に取っても関心の深い分野について、様々なリソースが紹介されていて参考になります。
さらに、パッカード財団は、毎年度のプロジェクト評価や、グランティーから見た財団のグラント事業評価などの情報も掲載しており、財団のプログラム・オフィサーにも参考になります。
英語の資料ですが、アイディアに行き詰まったときなど、このサイトを覗いてみれば、きっと何かのヒントが得られると思います。
http://packard-foundation-oe.wikispaces.com
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