ファンドレイジングにおける「スチュワードシップ」の重要性

長浜さんの記事をシェアします。NPOは自分のストーリーだけを語るのではなく、受益者や第三者のストーリーを語ることが大切というポイントは本当に仰るとおりだと思います。

余談ですが、私がペンシルヴァニア大学NPO指導者育成大学院のファンド・レイジング・コースで徹底的にたたき込まれたことの一つが長浜さんの指摘する「スチュワードシップ」です。日本語に訳しにくいのですが、要するに、寄附者に対してきちんと報告することで寄附金の受託責任を果たしなさいと言うことですね。これは、ほぼ毎回、先生が強調していました。

「私達は良いことをしているんだから、お金を出した後は寄附者は黙って私達に任せなさい。」という態度ではなく、「寄附してくれてありがとう。あなたのお金はこのようにきちんと管理されていて、無駄なく使われています。しかも、あなたのお金で私達はこれだけのことが出来ました。」と報告することで、NPOは寄附者と関係性を構築しパートナーとしてさらに寄附者を関与させていくことが出来る。それがさらに長い期間にわたるサポーターの形成やプランド・ギビングなどの大規模な寄附につながっていくのです。

アメリカのファンドレイジングを語る際に、よく「寄附文化が発達している」からという言葉を聞きますが、寄附文化は勝手に発達したのではなく、このような絶え間ない努力を通じて育てられてきたのだということを授業を通じて実感しました。「スチュワードシップ」という言葉、ぜひ日本でも定着して欲しいですね。

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