急速に成長しつつある参加型ファンド・レイジング

ファンド・レイジング手法において、近年、もっとも発展している分野の一つが、参加型ファンド・レイジングです。Peer to Peerファンド・レイジングとも言いますが、自分が寄付するのではなく、何か「チャレンジ」を設定して、この「チャレンジ」に共感してくれる人達から寄付を募る手法です。日本でも、JapanGivingなど、様々なサイトが立ち上がっていますし、「アイスバケツ・チャレンジ」も話題になりました。この背景には、フェイスブックやツイッターなどのソーシャル・メディアの発展があることは言うまでもありません。

このようなPeer To Peerファンド・レイジングの全米ネットワーク、PeerToPeer Professional Forumが発表した2015年度全米トップ30調査報告は、こうした参加型ファンド・レイジングの急成長ぶりを説得力のある数字で示していて興味深いです。報告によると、トップ30団体だけで、参加型ファンド・レイジングにより集めた寄付総額は15.7億ドル(約1800億円)。これは10年前の2006年比で9.8%の伸び率です。また、トップ30団体の内、9団体はこの10年間で2倍以上の伸びを示しているとのこと。

内訳を見ると、癌、アルツハイマー、心臓病、糖尿病、AIDSなどの病気予防や自殺予防、あるいはダウン症の子供達の支援などに従事する団体が、全米規模でのマラソン、サイクリング、ウォーキングなどのイベントを組織し、この参加者が知り合いから募金を集めるという手法が中心のようです。大型のイベントと組み合わせることで参加型ファンド・レイジングが大きなインパクトを持つということですね。トップ30には入っていませんが、ユニークな試みとしては、「ギネスブック挑戦」と引っかけて参加型ファンド・レイジングを行うというものもありました。要は、いかに話題性を持たせるかと言うことでしょうか。

日本も、これから2020年の東京オリンピックに向けて、様々なスポーツイベントが開催されるでしょう。また、もちろん、マラソン、ウォーキング、サイクリングなどは各地で行われています。せっかくのイベントをぜひ寄付市場の発展にも活用したいものですね。PeerToPeer Professional Forumのような全国組織が日本でも出来て、自治体や企業により積極的に働きかけるという形で盛り上がっていくとよいのですが。。。

なお、フォーラムのサイトには、この調査報告以外にも、様々なベスト・プラクティスやトレンド情報が掲載されていて役に立ちます。ご関心のある方はぜひ一度覗いてみてください。

https://www.peertopeerforum.com/run-walk-ride-res…/research/

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