インパクト測定のビジネス価値

インパクト測定は重要ですが、この必要性については、「やらなければいけない」から、「説明責任」、「ステイクホルダーへのコミュニケーション」、「投資家の希望」など、多様な意見が見られます。では、インパクト測定は「義務」であり、ビジネスへのメリットはないのでしょうか。

この点について、グローバル・インパクト投資ネットワーク(GIIN)が最近公開した報告書「インパクト測定のビジネス価値」は、インパクト測定が、いかにビジネスの価値を高めるかについて、主要な投資家へのインタビュー調査を通じて具体的に検証していて読ませます。

報告書によると、インパクト測定がビジネス価値を生み出すのは,以下の理由によります。

■収入増
⇒投資先の顧客のニーズを把握することで製品・サービスを改善し、売り上げ増をもたらす。

■運営面での効果・効率性の向上
⇒パフォーマンス・チェックを通じて運営を改善し、効果・効率性の向上をもたらす。

■投資決定
⇒投資先のインパクト・パフォーマンス情報を収集することで、より良い投資判断が可能になる。

■マーケティングと信頼性向上
⇒具体的なインパクト測定結果を公開することで、利害関係者間の信頼を確保し、円滑な資金調達が可能になる。

■戦略的連携とリスク緩和
⇒投資家と投資先がインパクト測定プロセスを通じて投資戦略についての共通理解を形成し、インパクトのモニタリングを通じてリスクのコントロールが可能になる。

さらに、報告書は、一般に考えられている程、伝統的なビジネス・メトリックスとインパクト・メトリックスの境界は明確ではなく、ビジネスの中核に社会・環境目的を設定していれば、インパクト評価はビジネスの成長に直結すると指摘しています。この議論は、ESGとインパクト評価の連携の議論にもつながる重要な指摘だと思います。

報告書は、それぞれのポイントについて、インタビュー結果と具体的事例を紹介していて参考になります。ご関心がある方は以下のサイトをご覧下さい。

https://thegiin.org/knowledge/publication/business-value-im

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