「フィランソロピーと社会経済」青書2014発表

この情報ボックスでも何度も紹介しているLucy Bernholzが、今年も「フィランソロピーと社会経済」青書を発表しました。米国と欧州の双方における「フィランソロピーと社会経済」のトレンドを振り返り、将来を展望するユニークな青書です。

今回の青書の中心テーマは「デジタル市民社会」。Lucyは既にスタンフォード大学フィランソロピー&市民社会研究所でこのテーマに関する研究プロジェクトを立ち上げています。デジタル市民社会とは、 オンライン寄附やモバイル寄附が急速に拡大し、またNPOの広報・マーケティングにおいても、このようなデジタル・デバイスが大きな役割を果たしつつあるという現状を踏まえつつ、さらに、米国財団センターなどがオンライン・マッピングなどを通じてセクターを越えたアクター間の協働を組織したり、あるいはWINGSがグローバルなフィランソロピー・データ・ネットワークを確立しようとしたり、という動向に基づいて提案された概念です。

市民社会は、急速なデジタル化の進行により、大きく変容しつつあります。但し、これは肯定的な面だけではありません。プライバシーの問題、NPO等のオウナーシップやガバナンスの問題を考える必要がありますし、またデジタル市民社会の基礎となるデジタルデータの提供を政府や各団体がどのような形で協力して行っていくかという問題も考える必要があります。これは、市民社会にとって、チャンスでもあり、またチャレンジでもあります。青書は、様々な論点を提示しつつ、「デジタル市民社会」を分析しています。

これ以外にも、青書には、2013年の「流行語」ウォッチ、2014年トレンド予測、欧州と米国の社会経済の比較、2014年の切り札となるトピックなど、興味深い記事が並んでいます。米国フィランソロピーと社会経済の最新トレンドを知る重要なレポート、ぜひ一度読んでみて下さい。レポートは以下のサイトで入手することが出来ます。

http://www.grantcraft.org/index.cfm?fuseaction=page.viewPage&pageID=3795

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。