「安上がりのイノベーション」が開発協力を変える!

SciDev.Netが「安上がりのイノベーション(Frugal Innovation)」を紹介した記事を掲載しました。面白いので共有しておきます。

「安上がりのイノベーション」とは、文字通り、経費も技術力もかけないイノベーションのことです。例えば、インドでは、ヒ素汚染水が現地住民の健康と環境に深刻な問題となっています。これに対して、ウェスタン大学「安上がり」イノベーション研究所は、アンドロイド・タブレット端末と小型の電子化学分析機を組み合わせたヒ素検査システムを開発しました。これがあれば、従来、現地から数百キロ離れたラボまで運んでチェックしなければならなかったヒ素汚染水を現地でチェックできるようになります。しかも、価格は極めて安価。このテクノロジーで、問題の発見が劇的に改善されることになります。

これ以外にも、記事は、玩具のレゴを使った血液検査機や、電気不用の粘土冷蔵庫、携帯電話を使った聴覚障害検査機、灯油ランプの代わりとなる太陽光ランプなど、様々な技術を紹介しています。これらの技術に共通するキーワードは「手が届く技術(Affordability)」。開発途上国の実情に即し、しかも現地の資金力と技術力で十分達成可能なイノベーションである点がポイントです。

もう一つ、興味深い点は、これらのイノベーションの担い手となっているのが米国の技術系の学生であるという点。学生にとっては、社会貢献活動になると同時に、将来、技術者として開発途上国のマーケットにあった製品を開発する際のトレーニングにもなるというメリットがあります。

日本も、もちろん米国同様の技術大国。しかも、開発協力でも主要国の一つです。このコンセプト、とても日本人にあいそうな気がします。JICAが日本の大学と組んでこういうプロジェクトを立ち上げると盛り上がるような気がするのですがいかがでしょうか。

http://www.scidev.net/global/innovation/feature/what-can-frugal-innovation-do-for-development.html

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