2008年、ビル・ゲーツはマイクロソフト経営から手を引き、ゲーツ財団の活動に専念することを発表します。そして、ダボス会議で「創造的資本主義」を提案します。それは、「市場メカニズムを通じて、営利企業の利益追求原則がより貧困層に資する活動に向かうようなシステムを設計する」というものです。それは、政府、ビジネス、そして非営利団体が協働して、市場を拡大し、より多くの層が利益を得、かつ世界の不平等を緩和しようという試みです。
この提案は、賛否両論の反応を呼びました。私も、幾つか留保があります。市場原理は確実に不平等を生み出しますし、市場原理で解消できない問題は多々あります。そもそも、彼の議論は、20世紀初頭のロックフェラー達による進歩主義思想とどこが違うのか、という疑問もあります。とまれ、この提案は、確実に一つのムーブメントを生み出したという意味で、何度でも読み返してみる価値のあるものだと思います。
http://www.microsoft.com/en-us/news/exec/billg/speeches/2008/01-24wefdavos.aspx
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