インパクト・クラス

社会的インパクト投資の発展において、障害となっている要因の一つが取引コストの高さです。基本的にプライベート・エクイティがとデットが中心のため、適切な投資先を見つけるのに手間がかかり、結果的に投資家が撤退してしまうと言うのが現状です。

これを解決するために、今まで、GIIRSのレーティングシステムや社会的証券取引所などが導入され、また、社会的インパクト投資仲介ファンドなどの資金仲介機関が支援されてきました。しかし、主流金融機関を巻き込んで行くにはもう少し効率的でスケールアップ可能な手法が必要です。

SSIRに最近投稿されたベン・ソーンレイの記事は、この問題を解決するため、社会的インパクト投資のための「インパクト・クラス」の導入を提案していて興味深いです。「アセット・クラス」情報と同じように「インパクト・クラス」として情報を投資家に提供できるシステムを構築するというのが基本的な発想です。

情報の柱は、(1)インパクト投資資本の役割、(2)インパクト・エビデンスの類型、(3)マーケットと受益者の特性、の3つで、これを標準化した形で投資家に情報提供することでマーケット全体の拡大を目指そうというもの。ブラックロックやオミディヤ・ネットワークが絡んでいるようなので、もしかしたら結構早い段階でパイロットが立ち上がるかもしれません。要注目です。

http://ssir.org/articles/entry/cracking_the_code_of_impact_investing?utm_source=Enews&utm_medium=Email&utm_campaign=SSIR_Now&utm_content=Title

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