社会的インパクト債組成のためのツールキット

米国のアーバン・インスティチュートが、社会的インパクト債組成のためのツールキットを公開しました。社会的インパクト債の組成については、既に自治体など資金提供側を対象とした契約書のひな形などは公開されています。これに対し、今回のツールキットは、資金を受け取る中間支援団体向けに、組成に必要な情報を分かりやすく提供している点に特色があります。

ツールキットは、分野を初期教育の分野に限定した上で、以下のレポートを公開しています。

■初期教育事業における科学的知見の最新状況
⇒社会的インパクト債組成の前提となるエビデンスに関し、科学的知見の現状と利用可能なデータを紹介

■意思決定のためのデータ利用
⇒社会的インパクト債の組成にあたり求められるデータ収集と利用手法に関するガイド

■成果測定と価格付け
⇒社会的インパクト債の報酬を決定するための成果指標や成功基準、さらにそれぞれの指標に応じた報酬の算定手法に関するガイド

私もまだきちんと読んでいないのですが、ざっと見た限りでは、具体的な事例を踏まえて記載されているので、とても分かりやすいと思います。こういう形で、具体的に例示されると、一件複雑に見える社会的インパクト債も、実はそれほど難しいことをやっているわけではないことが分かります。

これから社会的インパクト債を組成したいと考えている方、あるいは単に社会的インパクト債についてもう少し理解を深めたいと考えている方にお勧めのツールキットです。

http://pfs.urban.org/library/ece-toolkit…

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