中小企業向け政策金融を通じた社会的インパクト投資促進

米国で発展する社会的インパクト投資。民間投資家と財団が主導したものだと一般には考えられていますが、実は、米国政府も強力にサポートしています。

オバマ政権は、2011年に中小企業投資公社(SBIC)のライセンス・プログラムに10億ドルの社会的インパクト投資枠を設けました。これは、ライセンスを受けた投資ファンドが低所得者コミュニティや連邦政府の政策優先領域に投資をする際、調達資金の2倍までを提供するプログラムです。これは融資の形を取るため、最終的にファンドは利子付でSBICに返済する必要がありますが、一般投資家への返済に比べれば条件は緩やかであり、社会的インパクト投資促進の原動力の一つとなっています。

社会的インパクト投資の発展を議論する際、どうしても民間ファンドのビジネス努力が強調されがちですが、こうした公的金融の側面支援があって初めて低所得者コミュニティ向けの投資が可能になるという基本的事実を忘れてはならないと思います。

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