ギャップ・イヤーの創設者の一人、ロビン・ペンドレイの、アショカ・ブログ掲載記事が話題を呼んでいます。タイトルは、「ソーシャル・イノベーションは世界を救わない」。なかなか刺激的なタイトルですが、記事を読むと、なるほどと納得させられます。
彼の議論はシンプルです。近年、多くの人がソーシャル・イノベーションを世界の問題のソリューションだと考えています。よく取り上げられる例がマイクロ・ファイナンス。これは、開発の世界に革命をもたらしました。しかし、、とロビンは続けます。マイクロ・ファイナンスが制度化されるに伴い、収益を上げるために高い金利を設定し、利用者に負担を強いるようになっているではないか?マイクロ・ファイナンスはイノベーションではあるが、所詮はツールでしか無く、真に問題解決をもたらすのは、グラミンバンクを立ち上げてマイクロファイナンスを広めたユヌスのようなビジョンと情熱をもったリーダーである。こうしたリーダーが不在のイノベーションは、問題の真の解決にはつながらない。。。。
良いポイントだと思います。そして、ビジョンを持ったリーダーを育てるために、米国の若い世代を開発途上国に派遣して研修させる奨学金プログラムを運営しているギャップ・イヤーのようなプログラムも高く評価したいと思います。イノベーションは、高い学費を払うことが出来る学生しか受講できないMBAのゼミからは生まれません。現場で、生身の人間やコミュニティと接しながら、ビジョンを持って問題解決に当たろうとする日々の営みから生まれるのです。