データとNPOの微妙な関係:NTENの現状調査報告

米国では、もっぱら資金提供者側のリクエストもあり、NPOが「データを収集し、分析して成果を定量的に公開する」ことが強く求められます。また、ソーシャル・メディアのマーケティングでは、アクセス解析は基本ですし、社会企業であれば、ソーシャルアウトカムを定量化することは投資を受け入れる必須条件となります。

Nonprofit Technology Networkが最近発表した「NPOデータの現状」という調査報告は、このようなNPOとデータ分析の興味深い現状を明らかにしています。報告によれば、99%の回答者が何らかの形で評価データをフォローしており、89%は財務分析データが意志決定に有益であるとのことです。他方、成果データをフォローしているのは50%のみ、事業分野のフォローは41%、データを予算決定に利用しているのは39%のみ、という数字です。この数字は、小規模NPOでは更に下がるようです。

問題の背景には、テクノロジーを理解しているスタッフを確保できない、日常的な業務の中でデータ分析がどうしても後回しになる、テクノロジーに投資する余裕がない、などの問題があるようです。規模の差はあれ、日米のNPOは共通の問題を抱えているようですね。

http://www.nten.org/blog/2012/11/14/new-research-the-state-of-nonprofit-data

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