モバイル・ギビングが変える災害支援の風景

モバイル・ギビングとは、モバイルのテキスト・メッセージを使ったマイクロ・ギビングの手法です。ある特定の番号にテキストを送ると、自動的に5ドルとか10ドルの寄付金が、対象となるNPOに送金されます。手数料はなしで、寄付金扱いとなります。ハイチ震災の際には、4300万ドルがモバイル・ギビングで集められて話題を呼びました。

少し古いですが、Pew Internet Projectが今年1月に発表した「リアルタイム寄附」は、災害支援におけるモバイル・ギビングの役割を考える上で、様々な示唆を与えてくれます。ハイチの震災の際にモバイルギビングで寄附した人を対象としたこの調査では、モバイル・ギビングは、震災などの緊急支援の際には有効であること、また、ソーシャルネットワークを通じた口コミで寄附の輪が広がっていくこと、一度モバイル・ギビングで災害支援を行った人は、引き続き次の災害の際にもモバイルで支援していること、などが明らかになりました。

残念ながら、日本では、オンライン寄附やモバイル会社によるCSR活動(例えば、壁紙を「購入」すると、その金額が、会社からNPOに寄附される)はありますが、米国のように、非営利団体の法人が運営するモバイル・ギビングは存在しません。現在の規制の中で、こういったモデルが日本で存在しうるのかどうか、私にはよく分かりませんが、モバイル・ギビングという制度の導入に向けて、日本でも議論される必要があると思います。

http://pewinternet.org/Reports/2012/MobileGiving.aspx

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