エコノミストの記事で紹介されていたInstiglioは、まだスタートアップの段階ですが、社会的インパクト債券モデルを開発途上国に適用すべく様々なアイディアを提案しています。具体例は以下の通りです。
犯罪:再犯防止、若年層犯罪者の更生
ガバナンス:政府徴税機能の強化
保健医療:モバイル・クリニックの導入、安全な飲料水提供、HIV/AIDS予防等
教育:ファイナンシャル・リテラシーの普及、幼児教育の促進、出席率の向上
環境:森林破壊の抑制、持続可能な廃棄物処理システムの構築
労働:失業者訓練
他方、彼らは、現在、先進国で導入されているホームレス問題の解決や高齢者向け保健医療サービスは、開発途上国に導入することは難しいと考えているようです。
以前に紹介しましたが、社会的インパクト債券の開発問題への導入については、既に、開発途上国向けインパクト債券ワーキング・グループ(Development Impact Bond Working Group)が立ち上げられ、国際開発コミュニティで議論されています。日本のJICAやアジア開銀がどのような形でこれにコミットしているのか分かりませんが、ODAが減少する中、日本も、社会的インパクト債券を開発援助に適用する可能性を検討すべき時期に来ていると思います。
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