少し以前の情報ですが、米国ハドソン研究所が「フィランソロピーの自由度:国際比較に関するパイロットスタディ」報告書を発表しました。これは、世界主要各国のフィランソロピーセクターや市民社会団体(CSO)に対する政府の規制と免税措置などの優遇措置を指標化し、比較しようというプロジェクト。日本については、大阪大学の山内教授とCSOネットワークの黒田さんが分析しています。
これによると、日本は、総合ランキングで、オランダ、米国に次いで第3位。同位でスウェーデンとオーストラリアが並んでいます。以下、メキシコ、南アフリカ、インド、ブラジル、トルコ、ロシア、エジプト、中国と続きます。レートで言うと、1から5までのレーティングでオランダは4.8、米国は4.6、日本は4.3。これに対してロシアは2.5、エジプトは2.3、中国は2.2になります。
英独仏などの主要欧州諸国が入っておらず、また、指標も市民団体への規制(設立、運営、解散)、免税ステイタス、国境を越えた資金移動への規制のみで、かなり単純化されているため、どこまでこの指標が各国のフィランソロピーの質的相違まで踏み込んで比較できるかはさらに検討する必要があるでしょうが、とりあえず、国際比較のための第一歩としては評価できると思います。今後の発展が期待されます。
http://www.hudson.org/index.cfm?fuseaction=publication_details&id=9555&pubType=HI_FEATURED
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