アクシオンの金融包摂研究センターが、「不可視市場のマッピング」という報告書を発表しました。これは、現在、国際開発協力やコミュニティ開発分野で注目されている「金融包摂」アプローチのターゲットとなる最低所得層の所得、人口動態、貯蓄率、金融サービスへのアクセス率などの基礎データの動向を、2000年から2010年までの範囲でまとめ、これに基づいて2020年までの動向を展望し、これをデータベース化して一般に公開しようというプロジェクトです。
国別、地域別でデータの検索・加工が可能なため、社会的インパクト投資団体や国際開発協力団体は、このデータを踏まえて、どの国・地域にターゲットを絞って投資をするかの戦略を立てやすくなります。また、一般投資家も、このデータを投資判断に組み込むことが可能になります。
センターはあわせてインフォグラフィックスも作成しました。これを見ると、今後、10年間で最低所得層の一人あたりGDPは確実に成長する見込みで、これに伴い新たに年間2.8兆ドル程度の市場が形成されます。彼らは、現在、41%しか金融機関に口座を開設しておらず、また27%しか貯蓄を行っていません。金融包摂によってこうした層が金融機関において貯蓄を開始すれば、大きな市場が形成されることが見込まれます。
ここでも、また、ビッグデータに基づくマッピングの威力を感じることが出来ます。報告の詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.centerforfinancialinclusion.org/fi2020/mapping-the-invisible-market
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