フィランソロピー」カテゴリーアーカイブ

「Catalytic Philanthropy:恊働を生み出す触媒としての財団」

Collective Impactを達成するためには、ネットワークを支える事務局が必要です。では、その事務局は、誰が担うのか?ネットワークの重要性はみんな認識していても、いざ、事務局を担うとなると、その経費を誰が負担するのか、という問題に必ず行き当たります。残念ながら、近年、多くの財団は、プロジェクトにお金を出しても、中間団体やネットワークにはなかなか支援をしたがりません。皮肉なことに、財団がインパクトを追求すればするほど、具体的なプロジェクトに固執し、結果的に、ネットワークを通じた社会的インパクトの達成が困難になる、という事態が生じています。 続きを読む

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ニューヨーク市立大学のフィランソロピー・トレーニング・プログラム

個人的に、21世紀の財団モデルは、ハイブリッドを志向するコミュニティ財団だと考えています。様々なツールを通じて資金を調達し、その資金を時にグラントで、時には社会的投資という形で提供し、さらにセクターを超えた協働をコーディネートする触媒(カタリスト)の役割も担う。。。。夢物語だと思われるかもしれませんが、米国のコミュニティ財団は、こんな形に進化しつつあるのです。 続きを読む

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WDN (Women Donors Network)

米国では、多くの女性が企業家として成功しています。彼らの多くは、フィランソロピストとして、女性の社会進出の問題にも取り組んでいます。また、富豪夫人として、フィランソロピー活動に積極的に取り組んでいる人たちもたくさんいます。実際のところ、富裕層のフィランソロピー活動の多くは、夫人たちによって支えられています。 続きを読む

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アジア女性ギビング・サークル

先ほど紹介したギビング・サークルは、いろいろなソーシャル・ネットワークをベースにしています。例えば、ニューヨークにあるアジア女性ギビング・サークルは、「アジア系アメリカ人/太平洋諸島フィランソロピー・ネットワーク」という全国組織をベースにしつつ、ニューヨークの女性起業家やキャリア・ウーマンが集まってできたサークルです。アジア系アメリカ人女性が、ニューヨークで、アートを通じて女性の社会的地位を向上させるプロジェクトに支援していますが、2006年立ち上げ以来、すでに40万ドル以上の支援を行っているとのこと。 続きを読む

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ギビング・サークル:市民によるグラント・メイキング

話が少し大きくなりました。もう少し、普通の人が気軽に参加できて、でも既存のプログラムへの寄付ではなくて、少しインパクトのあることができるようなシステムはないでしょうか。こういう発想から、最近、米国で注目を集めているのが、ギビング・サークル。一人が100ドル寄付してもそのインパクトは限られていますが、200人が集まれば、2万ドルの寄付になります。このサイズなら、より戦略的なグラントメイキングができますよね。 続きを読む

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Global Fund for Women:女性支援のための世界基金

先ほど紹介したWomen’s Funding Networkは、助成財団のネットワークでした。これに対して、Global Fund for Womenは、グローバルなレベルで女性を支援するために、全世界から資金を集めてグラントメイキングを行うという、市民ファンドです。1987年に3人の普通の女性達が始めたプロジェクトが、今や、累積ベースで、2万以上の個人・団体から8500万ドルの資金を集め、世界171ヶ国、4200のグループにグラントを出すまでに成長しました。 続きを読む

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Women’s Funding Network

女性の話題が出たので、関連するトピックを幾つか。

米国では、同じ関心を持っているフィランソロピストが集まってネットワークを形成するということが日常的に行われています。もちろん、女性フィランソロピストのネットワークもあります。大学やコミュニティレベルでも、女性フィランソロピストのネットワークが作られていますし、グローバルなレベルでもネットワークがあります。

フィランソロピー研究の中にジェンダーに基づく寄付行動の分析がありますが、そこでも、女性の方がよりフィランソロピーの志向性が高いという結果が出ています。やはり、未来のフィランソロピーを担うのは女性でしょうか。実際、開発や貧困問題でも、女性のエンパワーメントが鍵となるのは先進国も開発途上国も共通ですから、女性が女性を助けるというシステムを作ることは、結局、社会全体の改善につながっていくのです。

一例として、Women’s Funding Networkをご紹介しておきます。

http://www.womensfundingnetwork.org

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アジア・ベンチャー・フィランソロピー・ネットワーク

アジアの事例紹介を続けます。これは、私が紹介するのも気が引けるのですが、アジアのベンチャー・フィランソロピーを支援するためのアジア・ベンチャー・フィランソロピー・ネットワークが立ち上がっています。 続きを読む

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アジア・フィランソロピー・サミット2012

アジアのネットワークの話題をもう一つ。こちらは、いろいろなところで既に紹介していますが、シンガポールで開催された、Philanthropy in Asia Summit 2012。参加者リストを見る限り、英米豪の有力なネットワークと確実につながっていますし、アジアからの参加者も目配りが利いていて、これは今後、アジアのネットワークの核になるな、と思われます。残念なのは、参加者リストに日本人の名前が見当たらないこと。もしも、どなたか、参加された方がおられたら、ぜひ情報を共有してください!

http://www.piasummit2012.org

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ArtHome:アーチストの資産形成支援

アート・サポートにおける社会企業家的アプローチの事例をもう一つ紹介します。ニューヨークのArtHomeは、アーチストの資産形成を支援するためのセミナーや、相互扶助ネットワーク形成、家を購入する際のマイクロ・レンディングなどを行っています。アーチストは霞を食って生きている訳ではありません。一過的なフェローシップやプロジェクト・ベースだけの支援ではなく、こういう、アーチスト個人のキャパシティ・ビルディング支援も、今後、開発される必要があるでしょう。

http://www.arthomeonline.org

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