ギビング・サークルというのは、個人が集まって資金を出し合い、特定の目的のための寄附を行うという仕組みです。米国では、コミュニティ財団やコンサルティング団体がホストになり、こういうサークルを組織しています。もちろん、完全にコミュニティの仲間同士による自発的なギビング・サークルというのもあります。例えば、ニューヨークのアジア女性ギビング・サークルは、ニューヨークで働くアジア系アメリカ人女性のミッドキャリアが集まり、同じニューヨークのアジア系女性の支援を行うための寄附を行っています。これ以外にも、大学や都市、エスニックグループなどの仲間が集まって、様々なギビング・サークル活動が展開されています。一人あたりの寄付額は少なくとも、50人とか100人とかの人間が集まれば、インパクトを持った支援を行うことが可能だというのが魅力の一つです。
そのギビング・サークルの活動がアジアにも浸透しつつあるようです。アジア・ベンチャー・フィランソロピーの記事によると、インドではダスラがギビング・サークルを組織したそうです。中国でも、ソーシャル・ベンチャー・パートナーズ・インターナショナルを通じた活動や、Leping社会企業財団などがギビング・サークルを組織しているとのこと。アジアは経済発展に伴い、企業フィランソロピーや資産家のフィランソロピーが発展してきましたが、それは、さらに普通の個人が参加できるギビング・サークルにも広まってきたようです。
日本でも、 キャリア・ウーマンや学生、退職してNPO活動を検討している中高年層が、ネットワーキングも兼ねてこういうギビング・サークルを立ち上げれば、フィランソロピーの状況は大きく変わるでしょうね。
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