今年も、マッカーサー財団のフェローシップ選定結果が発表されました。別名、「天才」フェローとも呼ばれるこのプログラム、発表される度に米国で話題になります。理由は、その寛容さ。フェローに選ばれると、今後5年間にわたり、62,5000ドルが何の条件もなしに授与されるからです。報告義務も何もなし。毎年、20名から30名にこのフェローシップが与えられます。
マッカーサー財団の説明によれば、このフェローシップは、過去の実績を配慮しつつも、基本はフェローのこれからの創造的な活動を支援するためのものだということ。天才の創造的な活動に、財団が条件をつけることはありえないということでしょうか。本当にうらやましいプログラムではあります。
フェローシップに選ばれた人達は、芸術家、作家、研究者(コンピューターサイエンス、教育学、宇宙物理学、経済学・・・)、社会活動家等々、本当に多彩です。でも、彼らの活動実績を呼んでいると、確かに、この人達はこれから社会を変えていくだろうな、と実感させる、オリジナルな発想をしている人達です。
フィランソロピーとは、未来への投資、アイディアへの投資、才能への投資、そして社会変革への投資である。マッカーサー・フェローシップ・プログラムは、そんなフィランソロピーの原点を再確認させてくれるユニークなプログラムです。