前回ご紹介した助成財団の透明性向上についての話題をもう一つ。米国財団センターが開発したGlass Pocketsというウェブサイトは、オンライン上で、助成財団が透明性向上に向けて取り組むのを支援するツールです。財団は、ステップアップ・ツールに従いながら、簡単に透明性向上を目指すことができますし、ウェビナーを通じて透明性の向上に関するセミナーに参加することも出来ます。
さらに、Glass Pocketsでは、米国の主要助成財団の「透明度」をとても分かりやすい形でランキングし、公開しています。どのようなソーシャル・メディアを導入し、どの程度の情報を公開しているのかが、このランキングで一目瞭然。検索機能も充実しています。このツールを使えば、今後は、グランティーが、「透明度」に基づいて、助成財団を選ぶ時代が来るかも知れません。もちろん、この「見える化」は、助成財団が透明性を向上させるための有形無形のプレッシャーにもなっています。
前回もお伝えしたとおり、現代はアカウンタビリティの時代です。アカウンタビリティの向上は、社会全体のガバナンスを高め、腐敗防止や信頼性向上、そして社会的責任に向けた取り組みの普及・拡大を促進していきます。助成財団は、もちろん、その助成活動を通じて、このような公益の向上に貢献しているわけですが、まずは自分たち自身もアカウンタビリティを高める必要があることは言うまでもありません。この動き、日本でもさらに加速されると良いですね。
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