英国リバプールの社会的起業ネットワークが、リバプール市議会と市長の全面的なバックアップを得て、リバプール社会的価値憲章を制定しました。メッセージは、「あと10%多くの社会的価値」。地方自治体、企業、非営利団体、市民が、リバプールのコミュニティを豊かにし、環境に優しく、そしてより公平で倫理的なものにするための行動原則を定めたものです。行動原則は以下の通りです。
1.リバプールの地元雇用
2.地元購入、社会的購入
3.リバプール・コミュニティ支援
4.雇用を通じた福祉と幸福
5.環境に優しく、持続可能なリバプール
6.倫理的価値に基づくリバプールでの調達
地産地消、コミュニティ重視、環境保護・・・理念として言うのはたやすいですが、これを実現に移すのは難しいというのが現実です。地元の企業も、安価な原材料を求めて海外から資材を調達すれば、地元域内の産業は発展しません。自治体の公共工事も、入札をして地元外の業者を入れてしまえば、コミュニティの税金が地元外の企業に流出してしまいます。経済最優先、効率最優先に歯止めをかけ、雇用、購入、調達の際に、地元志向、環境志向、社会的価値志向を取り入れることで、通常の経済活動を通じて、コミュニティの発展に寄与していこうというのが社会的価値憲章の目的です。
英国では、すでに社会的価値法も制定されていますが、地方自治体での社会的価値憲章制定の動き、これは日本でも導入できるかもしれませんね。