将来の機会を見える化する:Opporutunity Index

ビッグデータの活用事例として、ひとつ米国のユニークな取組を紹介します。Opportunity Indexです。これは、郵便番号を入れると、その地域における貧困率、犯罪率、収入水準、進学率、住居費支払い率、若者失業率が一目でわかるというマッピング型のデータベースです。

これをデータベースで共有することにより、たとえば、その地域でコミュニティ支援や貧困支援を行っているNPOや財団が、自分たちのリソースに応じて、より戦略的な事業展開を行うことが出来るようになります。また、州政府や自治体も、よりきめ細やかな支援政策を策定することが出来るでしょう。

でも、何よりも重要なのは、これによって、地域の格差が視覚化されることです。アメリカ人の信念として、「人生の機会は生まれた場所や肌の色によって決定されてはならず、平等に与えられなければならない」というものがあります。神話かもしれませんが、「努力すれば報われる」社会を構築しようという意思がそこにはあります。ここから格差の固定化(=階級社会化)を阻止しようという様々な試みが生まれてきます。このデータベースは、この試みを活性化するためのツールでもあるわけです。

http://opportunityindex.org/

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