Sustain Art :アートを支えるプラットフォーム

ハーバード大学ハウザー市民社会研究所と米国財団センターが、Sustain Art(SA)という、アートを支えるプラットフォーム構築事業を開始しました。

これは、演劇、ダンス、映画、美術、メディアアートなど、様々な芸術活動を支えるために、アーチスト、サポーター、市民、行政をつなぐプラットフォームを各地に構築しようというプロジェクトです。現在、カリフォルニア州とミシガン州南東部の2つでプラットフォームが出来ていますが、各地で、どのような芸術団体が活動しているのか、これに資金を提供している助成財団はどういったものがあるのか、観客数はどれぐらいなのか、などのデータが非常に美しく視覚化されて一覧できるようになっています。こういう形で地域の情報が整理されると、ネットワーク化や協働がより進展することが期待されます。

それだけでなく、このデータプロジェクトは、芸術団体の現状を分析するのにも役立ちます。たとえば、カリフォルニア州では、5分の1の団体が設立後5年以内に解散しているとか、一部の優良団体が助成金のほぼ90%以上を獲得しているとか、芸術分野でも観客動員は営利企業の方が圧倒していると言った事実が、データの分析から得られています。こうしたデータを蓄積することで、たとえば草の根・参加型の芸術団体の育成とか、商業主義に走らない芸術活動の育成と言った戦略も立てやすくなります。

ビッグデータの時代においては、マッピングを通じた地域の情報プラットフォームの構築が、多様なステイクホルダーの協働促進につながると言うことで、現在、米国では様々なプロジェクトが進められています。これもその一つ。日本でもこのような試み進展すると良いですね。

http://sustainarts.org

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