Nonprofit Tech for Goodが、グローバルNGOのオンライン・テクノロジー活用状況に関する最新の調査報告を発表しました。グローバルな統計と地域別の統計を出しているため、日本のNGOにとってもベンチマークの設定などに活用できそうです。
言うまでもなく、資源が限られたNGOにとって、安価で手軽なオンライン・テクノロジーを活用することは、必須の戦略となります。全世界のNGOの92%が自前のウェブサイトを持っているのは当然ですが、70%が.orgのドメインを使っているのは要注目。.ngoや.ongのドメインはわずかです。やはり非営利団体のドメインとして.orgは主流のようです。
また、75%のNGOが電子メールでアップデートを行っており、サポーターや一般とのコミュニケーション・ツールとしての電子メールの重要性は無視できません。小規模NGOで約6000、中規模で5.5万、大規模NGOで35.7万の登録者がいるという数字は驚きですが、日本のNGOもこれはベンチマークの指標としてよいでしょう。
ソーシャル・メディアについても、フェイスブック使用が95%、ツイッター使用が83%と普及しています。インスタグラムが40%で、これ以外にLinkedInやYouTube、Google+、PINTERESTなども普及しています。国際展開を考える日本のNGOはこうしたソーシャル・メディアの活用も視野に入れるべきでしょう。
オンライン寄付については、世代で差が出ました。ミレニアム世代の72%がオンライン寄付を優先するのに対し、団塊世代は54%のみ。どの世代に寄付を募るか、ターゲットに応じてオンライン寄付か紙媒体でのアプローチかを検討する必要があります。
日本のオンライン環境は、ユニークな発展を遂げています。そのインフラは世界でもトップクラスでしょう。日本のNGOがこの恵まれた環境をどこまで活用できるか、このレポートを参照に戦略の練り直しをしてみてはいかがでしょうか。