助成財団の組織診断ツール(FCCAT)

NPOのキャパシティ・ビルディング支援の際に欠かすことが出来ないのが組織診断ツールです。これは、NPOの組織の現状と問題点を把握し、どの点を改善・強化すれば、NPOの能力を最大限に引き出すことが出来るかをチェックするための診断ツールです。

この分野は、TCCグループのCCATやマッキンゼーのOCATなど、様々なツールが開発され、ベンチャー・フィランソロピー団体や助成財団などの間で広く使われています。日本でも、パブリック・リソース財団が開発した組織診断ツールが有名です。

では、同じ手法を使って、助成財団の組織診断は出来ないのでしょうか。戦略的グラント・メイキングが一般化し、ベンチャー・フィランソロピーや共同ファンディングなど、様々なグラント・メイキング手法が開発されている現在、助成財団の能力強化も必要です。さらに、一般からの寄付で活動を行う市民ファンドやコミュニティ財団などについては、資金調達能力の診断も必要です。このためには、やはり助成財団の特性に応じた組織診断ツールが求められます。

TCCグループが発表したFCCAT(Foundation Core Capacity Assessment Tool)は、こうしたニーズに応えるためのツールです。FCCATは、NPOと同様に、リーダーシップ、適応能力、マネジメント能力、テクノロジー運用能力の4つの観点から組織診断を行います。但し、チェック項目は、助成財団の特性に応じてアレンジしてあります。財団は、ウェブサイト上でツールに登録し、質問項目に応えていく形で自己診断を行うことが出来るようになっています。

TCCグループは、現在、限定バージョンを無料で公開しています。残念ながら、英語バージョンしかありませんが、日本の助成財団やコミュニティ財団の方々、自分たちの組織能力の現状を把握するために、一度トライしてみてはいかがでしょうか。

http://www.tccccat.com/foundationCCAT

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