エビデンス志向政策の普及に向けた提言

大統領選に向けて盛り上がっている米国。4年に一度の選挙の年は、様々なシンクタンクや市民団体が、次期大統領に対して政策提言を競う年でもあります。エビデンス志向政策(Evidence Based Policy)も例外ではありません。

NewProfitが推進する「米国を前進させる(Moving America Forward)」キャンペーンは、最近、エビデンス志向政策を促進するための5つの方策を発表しました。共和党と民主党が超党派で進めているエビデンス志向政策ですが、今回の提言はさらにこれを発展させるよう促しています。

提言のポイントは、「成功報酬(PFS: Pay for Success)」を広義に捉えることで、政策の幅を広げようとしている点。PFSを社会的インパクト債や、成果報酬型グラントだけに限定すると、単なる財政削減のためのツールに使われる恐れがあることは、この情報ボックスでも繰り返し強調してきました。NewProfitはこれを踏まえて、PFSを「困っている人達の生活を測定可能な形で改善するために、政府の政策と財政支出をより効果的で効率的なものにしようという動き」と広く捉えようとします。

PFSをこのように再定義することで、NewProfitは、(1)政府パフォーマンスの向上、(2)公共調達の改革、(3)政府の成果志向の促進、(4)プログラム改善とアカウンタビリティ向上の継続、を目指します。

その上で、NewProfitは、これを実現するために、以下の5つを提言します。

■すべての連邦政府機関にイノベーションをもたらす
■事業量(Output)ではなく事業成果(Outcome)をより重視する
■事業者への支払いを達成された結果に連動させる
■インパクト評価を促進する
■成功モデルをスケールアップする

提言は、それぞれの項目について、具体的に次期政権が何をすべきかを具体的に記述しています。それぞれ、説得力がある議論だと思います。

エビデンス志向に基づく政策の推進。これは、国民の税金により運営されている政府活動の効率性、効果、透明性を高め、限られた資源を最大限に活用して、国民の福祉を維持・向上しようという動きに他なりません。日本も、見習うべき点は多々あると思います。

http://www.newprofit.org/presidential-2016-five-ways-next-…/

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