オンライン寄附の最新動向

では、モバイル・ギビングを含めたオンライン・ギビングの最新の動向はどのようなものでしょうか。ハイチ大震災の際にモバイル・ギビングが脚光を浴び、また、様々なオンライン・ギビング・プラットフォームが登場して注目を集めたオンライン寄付ですが、ここに来て、ブームが一段落した感があります。

毎月、オンライン寄附指標を発表しているブラックボードによると、9月の対前年度伸び率は2.7%。昨年9月の伸び率が17%だったことを考えると、大幅に落ち込んでいることが分かります。一般寄附の方は、9月の対前年度伸び率が−3.1%なので、全体として米国の寄附全体が落ち込んでいることによる影響が大きいのですが、それでも、オンライン寄附が万能ではないことが明らかになりました。

米国の大学院のファンドレイジング・コースでは、オンライン寄附の重要性は認めつつも、それが万能ではないことを強調します。統計的に見ても、オンライン寄附は、一件あたりの寄付額が少額だし、リピート率も低いからです。NPOの安定的な収入源としては、やはり会員制度とダイレクトメールによる資金調達の方が信頼性が高く、オンラインは、災害支援やキャンペーンへの資金調達など、一過的な資金調達手段として限定的に使用する方が良いというのが一般的な見解です。

今回のオンライン寄附指標の落ち込みが長期的なトレンドなのか、それとも一時的なもので今後再び復活してオンライン寄附がよりメジャーな寄附資金調達手段に成長していくか、これからもウォッチしていく必要がありそうです。

https://www.blackbaud.com/page.aspx?pid=805

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