Grantmakers for effective organization (GEO)が、新しい報告書「ネットワークの掟を解読する:グラント・メーカーのための4つの原則」を発表しました。
GEOは、グラントを出す助成団体が、より効果的に事業を行うための様々なコンサルティングや提案を行っている団体です。米国では、最も影響力のあるコンサルティング団体の一つ。今回は、ネットワークに助成団体が入っていくために守るべきルールをまとめました。
助成団体にとって、自分たちがターゲットにしている領域のネットワークと良好な関係を築くのは、事業の成功にとって重要なポイントとなります。現代のアメリカのグラント・メーカーは、助成される団体とのパート−シップ関係の構築を重視します。実際、彼らとの良好な関係なしに事業を成功させることは出来ません。情報収集、パートナー探し、そしてインパクト拡大のあらゆる面において、ネットワークは重要な意味を持っています。
今回、彼らが提案したルールは以下の4つです。
1)組織育成ではなく、ミッションの発展を重視すること。
2)コントロールしようとするのではなく信頼関係構築と価値共有を目指すこと。
3)助成団体のブランド構築よりも謙虚にネットワークとの協働を目指すこと
4)自分たちの組織をハブではなく、ネットワークの結節点とみなしてネットワークの自律性を尊重すること
いずれも、助成団体がその資金力をバックにすべてをコントロールしようとするのではなく、ネットワークのメンバーとして参加し、ネットワークに寄り添いつつ、ネットワーク全体でインパクを達成することを目指している点で共通しています。ここでは、「上から目線」や「資金出し手の優越感」は邪魔者でしかありません。どうやら「万能のプログラム・オフィサーがすべてを決定する」というプログラム・オフィサー全盛時代から、確実にアメリカのグラント・メイキングは、学び・成熟してきたようです。
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