政策」タグアーカイブ

米国における政府予算透明性確保の試み

日本では、東日本大震災復興支援予算の「流用」問題が論じられているようですね。私は、こういう問題は、官僚や政治家の自助努力では決して解決されず、唯一の解決方法は、政府予算の使途の透明性を高め、説明責任を制度化することだと考えています。

これに関連し、米国では、2006年に連邦政府支出に関する説明責任と透明性確保法(The Federal Funding Accountability and Transparency Act)が制定され、ウェブサイト上で、連邦政府資金の受け手をデータベースとして公開しています。これだけすべての情報がリアルタイムで公開されれば、今回のような「流用」は難しくなります。日本でも検討すべき制度だと思います。

http://www.usaspending.gov

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

米国におけるコミュニティ開発金融機関支援

既に多くの方が論じておられますが、米国には、CDFI (Community Development Financial Institution)制度があり、米国政府の認定を受ければ、税制上の優遇措置や財政支援を受けることが出来ます。彼らは、低利・長期の融資をコミュニティビジネスやNPOに提供することで、貧困、失業、福祉などのコミュニティの問題に取り組んでいます。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

グローバル・インパクト債券

この情報ボックスでもたびたび取り上げている社会的インパクト債券のメカニズムを国際開発にも適用しようという試みが動き始めたようです。グローバル開発センターが英国のソーシャル・ファイナンスと共同でグローバル・インパクト債券導入に向けたワーキンググループを立ち上げました。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

インパクト投資を加速させる!

社会的インパクト投資セクターの成長のためのインフラ整備に精力的に取り組んでいるのが、ロックフェラー財団。彼らが、「インパクトを加速させる」という新しいレポートを発表しました。あらゆるソーシャルな活動に言えることですが、社会に役に立つものを育てていくには、中長期的なビジョンと、政府やビジネスなども巻き込んだ忍耐強い制度作りが不可欠。ロックフェラー財団は、そういう仕事こそ、財団の本来の仕事であるというスタンスで、社会的インパクト投資に取り組んできました。このレポートは要チェックですね。
Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

米国が失業対策として「成功報酬債券」を立ち上げ

雇用対策の話題をもう一つ。ブログでも取り上げていますが、米国でも「社会的インパクト債券」が本格化しています。オバマ政権は、「成功報酬(Pay for Success)債券」を立ち上げ、農村部における雇用対策に20万ドルから最高100万ドルのグラントを出すことを決定しました。資金源は、政府支出を増やすのではなく、「社会的インパクト債券」を通じて調達します。この仕組みだと、予算のいたずらな拡大を抑制することが出来ますし、何よりも、事業の効果をきちんと定量的に把握できます。日本でも導入してはどうでしょう?
Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather