オープン・ソサエティ財団の集合的インパクト・アプローチ

資産家のソロス氏が立ち上げたオープン・ソサエティ財団は、社会正義や経済的公平に焦点をあてたユニークな取り組みが特徴です。同財団が2013年に立ち上げたオープン・スペース・イニシャチブはその最新のモデルになりそうです。

このイニシャチブは、米国内のコミュニティ発展を目指したグラント・プログラムですが、徹底してコミュニティが持つリソースと知識・経験にこだわる点が特徴。NPOが核となり、クロス・セクター間の協働を重視して選考し、採用団体には、毎年100万ドルで最低3年間、プロジェクトがうまくいけば10年以上のコミットメントも辞さないというプログラムです。セクターを越えたコラボレーションに長期のコミットを行えば、まさに集合的インパクトを目指したフレームワークづくりが可能になります。

昨年1年間の審査を経て、最近、ニューヨーク州バッファロー、カリフォルニア州サンディエゴ、そしてプエルトリコの3つのプロジェクトが選ばれました。今後、麻薬常習者の社会復帰、公的教育の改善、犯罪者の更生、移民の社会包摂などの分野の活動を支援していくとのこと。成功例は広く他のコミュニティに共有され、成功モデルとして波及していくことを期待しています。

従来の財団支援が、単独のNPOを対象にしたプロジェクト・ベースの支援であったのに対し、コラボレーションと長期のインパクトを重視する同財団の’アプローチ。今後、他の財団にもこのモデルが共有されていくことが期待されます。

https://philanthropy.com/article/3-Charity-Groups-Chosen-for/153781

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