開発協力におけるベンチャー・フィランソロピー

OECDのnetFWD(開発協力に従事する助成財団ネットワーク)が、ロックフェラー財団と共同で「開発協力におけるベンチャー・フィランソロピーの役割:より大きなインパクト追求のためのダイナミックス、課題そして教訓」という報告書を2月25日に公開するとのことです。

とりあえず要約だけが先に発表されましたが、ケース・スタディに基づいてベンチャー・フィランソロピーの取り組みが分析されているようです。ベンチャー・フィランソロピーは、支援手法として資金的・非資金的支援の双方を使って中長期的なコミットを行うこと、また資金提供方法もグラントだけでなく社会的投資の手法を使うことに特徴があります。報告では、この両面において、今後、ベンチャー・フィランソロピーの手法が開発協力においても重要な役割を果たすだろうと分析されています。

政府開発援助の総本山とも言うべきOECDのレポートは、今後、先進諸国の開発援助政策にも大きなインパクトを与えるでしょう。今後、ベンチャー・フィランソロピーの手法を活用した援助手法が広く導入されていくことが期待されます。

他方、日本では、ベンチャー・フィランソロピーの取り組みは始められていますが、開発協力分野での取り組みはまだ限られています。社会的投資分野についてはさらに少数です。日本が早急に先進諸国のレベルにキャッチアップするためには、外務省、JICA、国際協力銀行の真剣なコミットメントが求められます。ぜひ日本の関係団体の育成・発展に向けたアクションを開始してほしいですね。

http://www.oecd.org/site/netfwd/netfwdstudiesarticles.htm

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