ソーシャル・バンキング:金融から世界を変える

このコラムでも、たびたび取り上げていますが、ソーシャル・インパクトを追求する上で、金融が果たす役割は大変重要です。どんなにアイディアやスキルがあっても、資金がなければ活動はできません。この点については、日本でもソーシャル・ファイナンス、NPOバンク、マイクロ・ファイナンス、社会的インパクト投資などが議論されていますし、最近は、ファイナンシャル・インクルージョン(金融を通じた社会的包摂?)というコンセプトも登場しています。

スイスにあるソーシャル・バンキング研究所は、こうした動向を「ソーシャル・バンキング」というテーマの下で総合的に研究しようとしています。そこでは、トリプル・ボトム・ラインを前提とした社会的責任投資、社会的インパクト投資、マイクロ・ファイナンス、社会的連帯経済を担う機関に対するコミュニティ開発金融やNPO金融、ファイナンシャル・インクルージョンのためのマイクロ・ファイナンスなどの様々な領域をカバーしつつ、「そもそもお金とは何か?」「ソーシャル・バンキングを進めるための銀行規制のあり方とは?」という理論的なことも研究するようです。

同研究所は、欧州の大学と連携した学位(学部・修士)プログラムやサマー・スクール、あるいは資格認定プログラムなども用意しています。対象は、金融関係者やソーシャル・バンキングに関心を持つ実務家・専門家など。面白そうなプログラムですね。日本でもこういうプログラム、どこかの大学で始めないかな。

http://www.social-banking.org

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