個人から始める企業の社会貢献「実践ガイド」

企業の社会貢献活動のあり方はどんどん多様化しています。企業財団設立、企業フィランソロピー、従業員ボランティアという従来型の手法に加え、現在は、企業の社会的投資、イノベーション支援、他セクターとの協働など多様な手法が発展しています。つい最近、一部の先駆的な企業が実践しているこれら新手法を自社でも開始したいと考えている企業担当者のための実践ガイドが公開されました。

これは、ビッグ・ソサエティ・キャピタル、コーポレート・インパクトX、グローバル・コーポレート・ベンチャーの3団体が共同で発表した「実践ガイド:企業の投資、イノベーション、協働のためのステップ」です。内容は分かりやすく実用的。英国企業が主なターゲットですが、情報源やコラボ候補などの情報は、日本でも参考になりそうです。

この報告書が取り上げている手法は、以下の通りです。

1.企業の社会的投資
⇒デット、エクイティ、転換社債、ファースト・ロス・キャピタル、債券、成果連動型調達契約

2.イノベーション支援
⇒インキュベーター、アクセラレーター等

3.サプライ・チェーン・イノベーション
⇒サプライ・チェーンへのアクセス提供、R&D

4.パートナーシップとコラボレーション
⇒財団、開発銀行、アカデミックス、NGOとの協働

それぞれの手法について、企業が持つリソースを活用しながら、社会にポジティブなインパクトをもたらす手法の具体例と、これを実現するためのステップを解説しています。社会貢献活動というとどうしても、社会貢献部門の仕事と捉えられがちですが、実は企業活動のほぼあらゆる側面で社会にポジティブなインパクトをもたらすこと出来ることを分かりやすく説明している点で、このガイドは画期的だと思います。

実は、企画を推進したコーポレート・インパクトXは3人の女性による個人的プロジェクトです。ある時、イノベーション、社会的投資、社会的企業を専門とする彼らが一緒に食事をして「こういう本があれば良いね」と盛り上がり、そのままプロジェクトを立ち上げ、ビッグ・ソサエティ・キャピタルなどを口説き落として完成までこぎ着けたとのこと。

こういう事情でできあがったガイドブックなので、随所に「社会貢献部門にせよ、調達部門にせよ、ファイナンス部門にせよ、あなたが今いるところで個人的に出来るところから始めましょう」というメッセージが感じられます。彼女たち自身が、個人で出来るところから企業を動かし、社会にポジティブなインパクトをもたらすという生き方を実践しているためでしょうか、そのメッセージは説得力があります。

企業に勤めながら、何か社会にインパクトのあることをしたいと思っている方にお勧めのガイドブックです。

http://www.bigsocietycapital.com/…/practitioners-guide-step…

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