USAIDとスターバックスがコロンビアの中小農家支援でパートナーシップ締結

USAIDの発表によると、USAIDは、スターバックスと150万ドルずつのマッチング・ファンドで、コロンビアの中小コーヒー栽培農家の支援を行うことに合意したと言うことです。開発援助におけるパブリック・プライベート・パートナーシップとして、今後3年間にわたり、25000人の農民に対し、コーヒーの質と生産性の向上や土壌の改善のための技術指導を行うとのこと。

USAIDは2002年より、開発援助の観点からコロンビアのコーヒー栽培農家の支援を行ってきており、またスターバックスもサプライ・チェーン・マネジメントの観点からコロンビアのコーヒー栽培支援を行ってきているため、両者の利害が一致したと言うことでしょうか。

これは、USAIDにしてみれば、マッチング・ファンドによるレバレージになるからメリットがあるでしょう。また、スターバックスが過去に培ってきたノウハウを利用できるという点でもメリットがありそうです。他方、仮にこのプロジェクトに関わるコーヒー栽培農家のほとんどがスターバックスへのサプライヤーであれば、開発協力資金を使った私企業の支援にもなりかねません。また、生産性の向上が農家の所得向上に寄与するためには、コーヒーの買い取り価格に依存すると思うのですが、この点も、農家がスターバックスのようなグローバル企業に対してどこまで価格交渉力を持っているかが関わってきます。

このあたり、発表資料で分かりませんが、少し気になりますね。この問題は、今後、BOPビジネス促進に開発援助資金が使われる場合にも発生すると思います。
いずれにせよ、今回の事例が、開発援助におけるパブリック・プライベート・パートナーシップの新たなモデルとなるのか、注目されます。

http://www.usaid.gov/news-information/press-releases/usaid-starbucks-support-colombian-small-coffee-farmers-improve-livelihoods?utm_source=aug+29+newsletter&utm_campaign=August+12%2C+2013+newsletter&utm_medium=email

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