ニューヨーク・タイムズの Ubiquitous Across Globe, Cellphones Have Become Tool for Doing Goodと言う記事が、モバイル・テクノロジーを駆使したソーシャル・イノベーションの現状をわかりやすく紹介していて面白かったのでシェアします。 続きを読む
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カナダで初の社会的証券取引所立ち上げ
アメリカに浸透しつつある社会的インパクト投資
NYタイムズが、米国の社会的インパクト投資に関する記事を掲載しました。
9月にJPモーガンチェスがゲーツ財団と組んで四大感染症予防のために9400万ドルの投資ファンドを立ち上げ、最近は、ゴールドマンサックスが2.5億ドルの社会的インパクト投資の立ち上げを発表し、さらにモーガンスタンレーが100億ドルのインパクト投資プラットフォームを今後5年間に設立すると表明するなど、今年は立て続けに主流金融機関が社会的インパクト投資へのコミットメントを表明しました。もちろん、背景には、オバマ政権が成功報酬債権という社会的インパクト債権の導入を決定し、ゴールドマンサックスなどが関わってニューヨークでもプロジェクトが立ち上がったことがあります。 続きを読む
Share Mebyマッキンゼーの「国境なき社会的企業」特集
協働のためのテクノロジーを強化する:米国財団センターの新レポート
女性のギビング・サークル活動が変えるフィランソロピーの風景
ニューヨークタイムズ誌が米国で発展している女性主導のギビング・サークルを紹介する記事を掲載しました。ギビング・サークルというのは、個人が自発的に集まったり、学校や教会、コミュニティなどを拠点に集まったりして少額の資金を出し合い、NPOや社会起業家を支援する活動です。米国では、多くの女性によるサークルが組織されていて、活発に活動しています。一人あたりの寄付額は多様で、年間300ドル〜500ドルぐらいのところもあれば、5000ドル〜25,000ドルのレンジのところもあります。ただ、共通しているのは、女性達が、自分たちの意志でサポートする団体を決め、次世代の育成や女性のエンパワーメントに積極的に取り組んでいること。しかも、彼ら自身も、ネットワーク化を通じて、自分のキャリアステップに役立てています。
ギビング・サークルは、まさに「ソーシャル」時代の新しい草の根フィランソロピーのあり方を示していると思います。日本でも、女性のキャリア・ネットワークや大学の同窓会など、様々な組織が活発に活動していますから、こういう既存の団体をベースに、「ギビング・サークル」活動が動き出すと良いですね。
http://www.nytimes.com/2013/11/08/giving/giving-circles-more-impact-to-go-around.html?smid=fb-share&_r=0
ビッグ・バン・フィランソロピー
クロニクル・オブ・フィランソロピー誌が、米国の中小財団によるビッグ・バン・フィランソロピーというユニークなプロジェクトを紹介しています。これは、毎年、100万ドル以上を開発途上国の貧困問題支援のために支出している小規模財団の連合体です。現在、12の財団や社会的インパクト投資団体が加盟し、緊密な情報交換を通じて、それぞれの団体のインパクトを最大化することを目指しています。
このプロジェクトの特徴は、頻繁に開催するビデオ・コンフェランスや電話会議などを通じて緊密に情報交換を行うけれども、グラント・メイキングの決定は、それぞれの団体が行う点。この意味では、大型財団がコンソーシアムを結成して特定の領域に共同で支援したり、基金を設立したりという、通常のCo-Fundingとは異なります。しかし、これら12の財団は、スタッフが限られている中、例えば、サイトビジットに入ったらその情報を共有し、また自分たちが支援しているプロジェクトの進捗状況を共有し率直に意見交換を行うことで、各財団だけでは達成できないインパクトを目指しています。もちろん、互いの関心が合えば、一つのプロジェクトに共同で支援することも可能。逆に、グランティーも、このグループに一括して申請することで、それぞれの財団に申請書を書くという手間を省くことが出来ます。
財団間の協働というのは、言うは易く行うは難し、の典型例ですが、こういう形で、拘束力はないけれど緊密なピア・ネットワークを築くというのは、長続きさせる一つのアイディアかも知れませんね。日本でもぜひ取り組んで欲しい事例だと思いました。