グラント・メイキング」カテゴリーアーカイブ

ブラックボード財団の起業支援プログラム:エコシステム構築アプローチ

先進国に共通の悩みとして失業問題、特に若年層の雇用をいかに確保するか、という問題があります。経済成長に制約がある中、この問題の解決は簡単ではありませんが、一つの解決方法は、若者の起業を支援し、自立させることです。こうした問題関心に立って、ブラックボード財団は、米国における起業支援とイノベーション促進のために、5年間で5000万ドルのイニシャチブを立ち上げました。 続きを読む

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AIR:芸術起業家時代の新たなアートサポートの試み

村上隆の「芸術起業論」のおかげで、日本でもアート活動にビジネスの視点を取り入れるという議論が活発になってきました。すべてのアーチストが、村上隆のように作品が億単位で売買されるようになる必要はないと思いますが、やはりアーチストも生きていく以上は、稼がなければなりません。そして、どうせ稼ぐなら、社会に役立つ稼ぎ方をしたいですよね。 続きを読む

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民主主義を修復する?:マッカーサー財団の新イニシャチブ

米国の民主主義が機能不全に陥りつつあります。上院を民主党が、下院を共和党が握って、ねじれ状態にある議会は,上院のフィルバスターもあってなかなか意志決定が出来ず、しかも、共和党の度重なる「財政の崖」瀬戸際政策は政府機能を停止させる恐れがあり、経済にも影響を及ぼしつつあります。さらに、前回の選挙では、マイノリティの投票を妨害しようという動きもありました。 続きを読む

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助成財団の戦略形成

Strategic Learningのような戦略と評価をリアルタイムにリンクさせようという試みは、現在のアメリカで実験的に試みられているものです。コミュニティレベルで、比較的、ステイクホルダー間の合意が得やすいケースには適合的ですが、開発協力のように、規模が大きく、また様々な利害が錯綜する分野では、適用が難しいというのが実態でしょう。こういう分野では、やはり、最低でも3〜5年の中期的な視野に立って、リサーチ〜目標設定〜戦略形成〜評価というプロジェクトサイクルに基づいて事業を着実に実施するという伝統的なスタイルが合っていると思われます。 続きを読む

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グランティーの視点から見た財団評価:Center for Effective PhilanthropyのGrantee Perception Report

評価の話題をもう一つ。米国の助成財団の多くは、プログラム評価やプロジェクト評価を導入しています。しかし、多くの評価は、財団側から一方的に見たグランティーの評価。しかし、これでは、グランティー側の視点が欠落しており、プログラムの真の改善にはつながりません。 続きを読む

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「学び」の共同体をいかに立ち上げるか

同じレベルの実務家同士が互いの経験やノウハウを共有し、実務に役立てることが重要なことは言うまでもありません。しかし、こうした学習ネットワークを、更に一歩進めて、「変革」に結びつけていくためにはもう一工夫必要です。 続きを読む

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米国で財団による複数年度にまたがる助成額が減少

National Committee for Responsive Philanthropyは、米国の財団が、NPOのニーズに適切に対応するために調査・政策提言・啓蒙活動を行っている団体です。かれらの基本的なスタンスは、NPOサポートにおいて、(1)運営管理費の支援を増やしてNPOのキャパシティを高めること、(2)複数年度のコミットメントを増やすことで、NPOが中長期的な観点からインパクトをもった取り組みを行えるようにすること、が重要だというもの。私も、グラントメイキング界の人間として、この主張には共感しています。 続きを読む

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チャリティナビゲーターの災害支援サイト

ハリケーン・サンディ関係でもう一つ紹介です。チャリティ・ナビゲーターは米国を代表するNPO格付けサイトです。米国の寄付者は、基本的にこのサイトで活動状況と格付けをチェックしてから寄附を行うかどうかを決めます。格付け基準に、「管理費の割合がどれだけ低いか」が含まれており、こういう基準でよいのかどうかという議論はありますが、基本的には信頼されています。 続きを読む

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PhilanTechがグラントメイキングの世界を変える?

助成財団によるグラントはNPOにとって魅力的な収入源の一つ。しかし、NPOにとっては、申請書を書いたり報告書を書くのは負担となります。特に、複数の財団からグラントを受ける場合、別々の申請と報告を書くことは大きな負担です。また、財団にとっても、グラントマネージメントにはコストがかかります。せっかくの貴重な資金。グラントマネジメント・コストを最小限にして、その分をプロジェクトに回せないでしょうか。 続きを読む

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