投稿者「pha84025」のアーカイブ

社会的インパクト債構築のための新たなローン・プログラム

社会的インパクト債が成功するための最大のポイントは、効率的にインパクトを達成したという実績が客観的に実証されているプロジェクトを選択すると言うことです。社会的インパクト債は、アイディア段階のプロジェクトに投資するツールではなく、成果が実証済みのプロジェクトをスケールアップするのに投資するツールだからです。 続きを読む

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ニューヨーク市がホームレス支援に30億ドル!

クロニクル・オブ・フィランソロピー誌が、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事を紹介しています。これによると、ニューヨーク市は、ホームレス支援のために、補助金と免税を組み合わせる形で今後18ヶ月にわたり非営利組織と不動産開発業者に30億ドルの支援を行うとのこと。 続きを読む

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ミリオン・ダラー寄付の現在

スコットランドのCouttsが、「ミリオン・ダラー寄付報告2015」を発表しました。これは、英国、米国、中東、ロシア、中国、シンガポール、香港、南アフリカにおいて、1件あたり100万ドル(日本円で1億2千万円)以上の寄付案件を調査した報告書です。1件あたり100万ドル以上というのはまさに「メガ・グラント」なので、このデータは非常に貴重です。 続きを読む

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社会的企業のスケールアップ戦略の現状と課題

社会的企業はビジネス・モデルを使って社会的課題の解決を目指します。営利であれ非営利であれ、ビジネス・モデルを使う以上、経営の安定のためにスケールアップが必要となります。なぜなら、スケールアップを通じてマーケットを拡大し、収入基盤を安定させることによって不足の事態から生じるリスクへの抵抗力が増すからです。

ドイツの財団が欧州主要諸国の社会企業を対象に実施した「欧州における社会的インパクトのスケールアップ調査」報告書は、このスケールアップの現状と課題を実証的に分析していて興味深いです。

調査では、まず、スケールアップ戦略として、以下の4つのカテゴリーを提示します。

1)キャパシティ・ビルディング
→組織の基盤強化

2)戦略的拡大
→新たな製品・サービス、顧客、活動範囲の拡大

3)契約パートナーシップ
→ネットワーク形成、ライセンス化、ソーシャル・フランチャイズ、ジョイント・ベンチャー

4)知識の普及
→模倣、ロビーイング、テクニカル・サポート

日本では、社会的企業のスケールアップ戦略というとまだ組織の基盤強化と戦略的拡大しか議論されていませんが、欧州の場合は、パートナーシップや知識の普及なども視野に入っている点が注目されます。特に、ソーシャル・フランチャイズやライセンス化などの手法は要注目ですね。

その上で、報告書は、それぞれのカテゴリーごとに、成功/失敗要因を分析し、さらに国境を越えたスケールアップの可能性を探っていきます。スケールアップを成功させる組織の要因は何か、逆にスケールアップを阻む内的/外的要因は何か等を、社会的企業へのヒアリングやアンケート調査を通じて検証しているため、説得力がありました。

日本でも、ソーシャル・ビジネスの拡大は政策課題の一つです。新たな法人格や社会的投資などの資金供給、インキュベーション支援なども重要ですが、このように将来のスケールアップも考えることも必要です。この調査のように、具体的な調査による検証を通じた制度設計の議論が求められます。

https://www.bertelsmann-stiftung.de/…/scaling-social-impac…/

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コミュニティにおける富の形成に向けて

日本でも地方創生が話題になっていますが、一部のメガシティとこれ以外の地域との格差の拡大は、(政治、経済、行政の一極集中が極端に進んでいる日本は例外的ではあれ)全世界共通の問題です。もちろん、米国でもこの問題は深刻です。 続きを読む

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災害支援フィランソロピーの現在

自然災害、疫病、巨大事故など、災害の際には、国際社会の支援が必要です。特に、近年は、地球温暖化に伴う風水害の深刻化、人の移動に伴う疾病のグローバル化など、災害がもたらすインパクトも巨大化しつつあります。これに対処するためには、国際機関だけでなく、企業・助成財団の支援や個人の寄付も不可欠です。 続きを読む

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メトリックス 3.0

先日紹介した「データ志向」を巡る議論との関連で、2014年のスタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビューの記事を紹介しておきます。タイトルは、「メトリックス 3.0:メトリックスの共有に向けた新たなビジョン」です。この記事、メトリックス偏重を巡る議論のブレイクスルーの可能性を示していて非常に面白いです。 続きを読む

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データ志向アプローチのためのインフラ整備

欧米のソーシャル・セクターでは、近年、データ志向、エビデンス志向が声高に議論されています。確かに、「やること自体に意義がある」から「結果を出すことに意義がある=成果志向」へと大きくソーシャル・セクターが転換している中で、データやエビデンスを強調することは大切なことです。しかし、これをかけ声だけに終わらせたり、あるいは資金提供者(政府、財団)が、ただ一方的にソーシャル・セクターに丸投げして後は知らない、ということでは事態は改善されません。 続きを読む

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World Giving Index 2015

英国のチャリティ・エイド財団が毎年発表している世界寄附指標の結果が今年も発表されました。これは、チャリティ・エイド財団が、ギャラップ社の意識調査の結果に基づいて独自に集計したランキングです。集計の基本となる指標は、(1)見知らぬ人を助ける、(2)過去5年間に寄附したことがある、(3)過去5年間にボランティアしたことがある、の3つ。それぞれ、イエスと回答した人のパーセントをスコア化した上でランキングしているとのことです。 続きを読む

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