イノベーション・インパクト」カテゴリーアーカイブ

拡大する世界のクラウドファンディング市場

最近、ついに日本でもクラウドファンディングを通じたエクイティ投資が可能になりました。これで社会的企業の資金調達の新たな可能性が広がることになります。

これに関連して、少し古いですが、4月に公開された世界のクラウドファンディング市場の情報を共有しておきます。クラウドファンディング産業レポート2015によると、2014年には前年比167%増の162億ドルがクラウドファンディングを通じて調達されたとのこと。これだけの増加を押し上げた主要要因は、アジアにおけるクラウドファンディングの急増で、前年比320%増と急速に拡大しています。

報告は、またクラウドファンディングの中心は、やはりローンが中心で、110.8億ドルはエクイティではなくローンとのこと。まあ、エクイティをクラウドでやるのはリスクが高いので、ローンになるというのはうなずけます。

さらに、内訳で見ると、トップは当然、ビジネスと起業で、全体の41.3%ですが、ソーシャル・セクターが2位で30.6億ドル、映画や舞台芸術が3位で19.7億ドル、音楽とレコードが5位で7.36億ドルと続いているのは注目されます。やはり、ソーシャルやアート分野はクラウドファンディングに親和性が高そうですね。

さて、日本でどのような発展を遂げることになるのか。今後も要注目です。

http://www.crowdsourcing.org/…/global-crowdfunding-ma…/45376

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

新たなエクセレントNPO認証システムが米国に登場

米国のStandard for Excellence InstituteがNPO向けの新たな認証システムを立ち上げました。米国の場合、NPOについては、ガイドスターやワイズギビングのようなNPOのレーティングシステムが発達しており、オンライン寄附やドナーアドバイズドファンドで寄附したいと思っている人たちは、まずこのサイトをチェックして、財務状況や事業実施能力、コンプライアンスなどをチェックします。その意味では、NPOの認証システムは既に米国で十分発達していて、新たな認証システムなど必要ないのでは?と思われるかもしれませんが、今回の認証システムは、「倫理と説明責任」に焦点を絞り、しかも専門的な訓練を受けた認証者がチェックすることで、認証の信頼性を高めている点に特色があります。この点は、IRSの公開情報とウェブ情報だけに依存する既存のレーティングシステムと一線を画していると言えるでしょう。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

DataKind:データ科学者のプロボノサービスが世界を変える

米国のDataKindは、データ科学者がプロボノサービスで様々な社会課題に取り組むのを支援する団体です。ニューヨークに本拠を置き、バンガロー、ダブリン、サンフランシスコ、シンガポール、英国、ワシントンDCに支部を持ち、グローバルに活動しています。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

英国が社会的投資促進のための法整備を準備中

5月28日付で、「チャリティ(保護及び社会的投資)法」が英国貴族院に提出されたそうです。内容は、チャリティ委員会の権限強化やチャリティ理事会や経営者の就任資格の厳格化など、チャリティ団体の不正防止措置の強化と、チャリティ団体の社会的投資推進に向けた法整備の2つ。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

高パフォーマンスのための7つの必須項目

ソーシャル・セクターの組織にとっては、限られた予算で持続可能性を確保しつつ高いパフォーマンスを出すことは常に重要な課題です。万能薬はありませんが、事業や組織の運営において、どの点に留意しなければならないかは、ある程度一般化可能です。Leap of Reasonは、このためのパフォーマンス必須キャンペーンをウェブサイト上で展開しています。よくまとめられたものだと思いますので紹介しておきましょう。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

社会的価値の7原則

日本でもSROIが知られるようになり、また社会的投資への関心が高まってきました。この基礎となるのが「経済的価値」ではない「社会的価値(ソーシャル・バリュー)」をどう評価するか、という問題です。経済中心から社会・コミュニティ中心へとシステムを変えていく上で中心となるのがこの「社会的価値」という考え方です。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

インパクト「測定」などやめて、「評価」を始めよう!

米国で最も影響力のある非営利コンサルタントの一つ、FSGのブログが、こんな挑戦的な記事を掲載しました。言うまでもなく、「インパクト測定」とは、最近はやりのインパクト投資や成果志向型支援のキーワード。集合インパクトやCSVなどのユニークなアプローチを提案してきたFSGにしては珍しい「正統派」の意見ですが、なかなか読ませます。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

リバプール社会的価値憲章制定

英国リバプールの社会的起業ネットワークが、リバプール市議会と市長の全面的なバックアップを得て、リバプール社会的価値憲章を制定しました。メッセージは、「あと10%多くの社会的価値」。地方自治体、企業、非営利団体、市民が、リバプールのコミュニティを豊かにし、環境に優しく、そしてより公平で倫理的なものにするための行動原則を定めたものです。行動原則は以下の通りです。 続きを読む

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

国際的な非営利組織ディレクトリ・プロジェクト立ち上げ

.org、.ngo、.ongというNGOや非営利組織向けのドメイン・アカウントを提供しているyour public registryが、OnGoodというウェブサイトを立ち上げました。ここに登録すると、専用のウェブページが提供され、ウェブサイトを通じたオンライン寄附の受け入れも可能とのこと。立ち上がったばかりで何とも評価できませんが、これが本格化すると世界中のNGOや非営利組織のディレクトリになる可能性があります。また、ここに登録すると、ファンドレイジングなどについてのウェビナーにも参加できるとのこと。今後の展開が要注目ですね。

http://globalngo.org

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather

G8社会的インパクト投資タスクフォース報告書刊行!

今までもご紹介してきたG8社会的インパクト投資タスクフォースが1年の作業を経て、ついに報告書を発表しました。G8各国の社会的投資の現状を把握し、主要先進諸国においてこれから社会的インパクト投資を発展させていくためには何が求められるのか。今後の社会的インパクト投資の発展の鍵を握る重要な報告書だと思います。もちろん、日本の報告書も入っています。詳しくは以下をご覧ください。

http://www.socialimpactinvestment.org

Share MeFacebooktwitterlinkedinmailby feather