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周縁から中心へ:市民社会の新たな発展

私が、というよりもおそらく市民社会やNPOセクターのことを思考している人間であれば誰でも最大限の敬意を払っているLucy BernholzがAlliance Magazineに記事を投稿しました。タイトルは、「周縁から中心へ」。彼女が毎年発表している青書の2010年において取り上げた社会的投資や社会的企業が2015年には市民社会の中心を占めるに至ったことを踏まえて、この新しい時代の市民社会のあり方を考察した記事です。 続きを読む

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インパクト「測定」などやめて、「評価」を始めよう!

米国で最も影響力のある非営利コンサルタントの一つ、FSGのブログが、こんな挑戦的な記事を掲載しました。言うまでもなく、「インパクト測定」とは、最近はやりのインパクト投資や成果志向型支援のキーワード。集合インパクトやCSVなどのユニークなアプローチを提案してきたFSGにしては珍しい「正統派」の意見ですが、なかなか読ませます。 続きを読む

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助成財団活動の透明性向上に向けて

現代は、アカウンタビリティの時代です。行政、企業、NPOなど総てのセクターにおいて、何らかの形で情報を公開して活動の透明性を高め、主要なステイクホルダーに対して説明責任を果たすことが求められます。それは、ある場合には組織にとって都合の悪いことを外部に知らせることにもなりますが、長期的に見れば、そのような説明責任を果たす組織が外部からの信頼性を高め、幅広いネットワークの中で確固たるポジションを築いて、安定し、成長していくことが出来るのです。 続きを読む

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拡大するシェア・エコノミー(共有経済)

ニューヨークタイムズの話題です。あのトーマス・フリードマンが、再びシェア・エコノミーを取り上げました。今回は、女性の起業家。ウェディング・ドレスや装身具一式を再利用するシステムを立ち上げて、女性達に、安価でしかも充実した結婚式の機会を与えようというプロジェクトを中心に、女性達の様々な取り組みを伝えています。 続きを読む

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英国非営利団体の課題

この情報ボックスでは、英国の社会的投資や社会的インパクト債権の動向についても取り上げています。こうした革新的な動きは、もちろん日本においても参考にすべき点が多々あると思うのですが、一方で、こうした華々しい政府発表の陰で、非営利団体がどのように考えているのかを知るの重要です。

サードセクターの記事によると、2008年から始まる不況と2010年の保守・自由党連立政権による歳出削減は、非営利団体に大きな打撃となっており、さらに「結果に応じた支払いPayment-by-results」の導入は、非営利団体が本来のミッションを失い、成果の出やすい事業に集中して本来支援が必要な層への事業を後回しにするという傾向を助長させていると論じています。

ソーシャルイノベーションの設計に当たっては、こうした陰の面についてもしっかりしたデータ収集と分析に基づいて光を当てて行く必要があることは言うまでもありません。

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金融包摂における「BOP消費者保護」

CGAPが「ピラミッド最底辺の金融消費者が行う償還請求を機能させるために」という報告書を公開しました。

モバイル技術の発達により、マイクロファイナンスによる金融包摂の手法は多様な広がりを見せています。従来は、貯蓄、ローン、投資、保険などの金融サービスにアクセスできなかった貧困層を対象とした各種金融サービスが開発されています。しかし、こうしたサービスの拡大は、一方で「消費者」の苦情をどのように処理するかという問題を生じます。開発途上国の農村地域の農民が、はるか遠くの都市部に拠点を持つ金融サービスに苦情を申し立てるにはどうすればよいでしょうか。また、いまだに識字率の低い開発途上国の低所得者層にとって、文書による苦情の申し立てを行うのはコストも手間もかかります。

この報告書は、こうしたピラミッド最底辺の金融消費者に特有な問題点を踏まえて、消費者ホットラインの設置やモバイル電話による苦情受け付け、リモート・バンキング業者による対応などの様々なチャネルを通じた対応などを通じて、このような消費者にもアクセス可能な償還請求メカニズムを可能な限り多く用意するよう提言しているとのこと。

BOPビジネスは、開発途上国の問題解決をビジネスを通じて実現しようというものですが、ビジネスと消費者の間に圧倒的な情報・交渉力格差が存在する中では、BOPビジネスに特有の消費者保護システムが設計される必要があるということでしょうか。金融包摂の領域のみにとどまらない問題を提起していると思いました。

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「フィランソロピーと社会経済」青書2014発表

この情報ボックスでも何度も紹介しているLucy Bernholzが、今年も「フィランソロピーと社会経済」青書を発表しました。米国と欧州の双方における「フィランソロピーと社会経済」のトレンドを振り返り、将来を展望するユニークな青書です。 続きを読む

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社会的インパクト債権は本当に社会に役立つのか?

クロニクル・オブ・フィランソロピー誌が論説で、社会的インパクト投資を取り上げています。米国では、ゴールドマン・サックスやモーガン・スタンレーなどの主要な投資会社が社会的インパクト債権に取り組んでいますが、これに疑問を投げかける内容です。具体的には 続きを読む

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企業にとって社会問題の解決はチャンスであるか?

ダイアモンド社ハーバード・ビジネス・レビューの記事から。ジョセフ・バウアー教授の議論は、「CSVのように社会的共有価値を強調しなくても、現在の政府は非効率で社会的課題を解決出来ず、企業が営利活動の一環としてこれにソリューションを提供することが出来る。社会的課題は巨大な需要があるから、これは企業に取っても大きなビジネスチャンスである。」という議論を展開しています。 続きを読む

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ソーシャル・セクターのメガトレンド

SVP International関係の話題をもう一つ。10月の総会のキーノート・スピーチでランス・フォース会長がソーシャル・セクターのメガトレンドとして以下の3つを挙げているのが印象的でした。すなわち 続きを読む

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